『ダンケルク』クリストファー・ノーラン監督、『ラ・ラ・ランド』が大好き ─ 「もの凄く楽しかった、3回も観た」
『ダークナイト』三部作や『インセプション』(2010)『インターステラー』(2014)など、革新的な映像表現で知られる鬼才クリストファー・ノーラン。IMAXカメラに対する理解とノウハウは業界屈指で、細かな映像作りには一際の職人魂を燃やす人物だ。つい先日も、『ダークナイト』や『インターステラー』など自身のフィルモグラフィーを飾る傑作たちの4Kリマスター作業を進めていると明かしたばかり。

最新作『ダンケルク』(2017年9月9日日本公開)でもIMAXカメラ撮影による圧巻の映像が期待されるノーランは、この度Entertainment Weeklyのインタビューに応じており、自身の映画鑑賞にまつわるエピソードを語った。
同インタビューは、ノーラン自身の映画鑑賞スタイルについての話題に。撮影期間中はやはり多忙を極めるようで、劇場に出掛けるのは「無理なんだ。時間がなくてね」という。それでも撮影を終えて編集の段階になると、なんとか映画鑑賞の時間を捻出できるようになるというが…。
「全然楽しめないんだ。映画の技術的な面ばかりが気になってしまってね。自分だったらどうするかなって。」
職業病から、純粋に映画を楽しむことが難しい場合も多いノーラン監督だが、昨年(2016)は心から楽しめた作品があったという。ここ日本でもヒットを記録し、大衆の心をガッチリ掴んだ『ラ・ラ・ランド』だ。監督は、ミアとセバスチャンの物語を複数回観返したほどに魅入ったという。
「何度か劇場に戻って観返したよ。ものすごく楽しかった。自分で3回は観た。」

ノーランを劇場に二度も連れ戻すほど強力な『ラ・ラ・ランド』の魅力とは何だったのか。ノーラン自身、その答えを探りたかった模様だ。「たぶん、自分で思ってるほど良作だったろうかと確かめるべく観直しに行ったんだ。そして、やっぱりそうだった(良作だった)。」
テクニカラーの彩りを目に焼き付けさせながら、古き良き夢物語をミュージカル映画調に蘇らせてみせた『ラ・ラ・ランド』は、アカデミー撮影賞を含め6部門を受賞した。撮影技術にこだわる、審美眼鋭いノーラン監督が三度も鑑賞した理由もうなずける。
クリストファー・ノーラン監督最新作『ダンケルク』は2017年9月9日公開。
『ラ・ラ・ランド』はBlu-ray&DVDが2017年8月2日に発売。
オーケストラの生演奏と共に巨大スクリーンで同時上映する『ラ・ラ・ランド』シネマ・コンサートは、2017年9月より横浜、名古屋、大阪で公演される。(詳細)
Source:http://ew.com/movies/2017/07/14/christopher-nolan-la-la-land/