マーク・ハミル『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のルークは「僕のルークじゃない」 ― しかし「僕が間違っていた」

『スター・ウォーズ』オリジナル3部作でルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルが、34年ぶりの本格復帰となる最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』で描かれたルーク像についての複雑な心境を語っている。いわく、今回のルークは「僕のルーク・スカイウォーカーじゃない」とか……。
「まだ完全に受け入れてはいません」
以前からマークは、惑星オクトーでの隠遁生活を送り、ある諦念を抱いているルークについて、その一筋縄ではいかない思いを語ってきた。映画が公開された現在、マークはもう少し作品の内容に踏み込んだ形で、その真意を明らかにしている。
最新のインタビューによると、『最後のジェダイ』で描かれるルーク像でマークが最も戸惑ったのは、なによりも彼の抱いている“諦念”だったという。
「ライアン(・ジョンソン監督)には“ジェダイは諦めないんだ”と言いました。つまり、もし自分に問題があるとしたら、彼は一年かけて元の自分を取り戻そうとする。もし自分が過ちを犯したら、彼はその間違いを正そうとするんです。だから僕たちの間には根本的な不一致があった。でも、これはもう僕の物語ではなく、別の誰かの物語ですから。それにライアンは、この結末を効果的にすることを僕に求めてくれたんです。」
それでもマークは、かつて演じたルーク像となかなか折り合いがつかなかったことを強調してもいる。
「ルークは(「ジェダイは終わる」とは)言わないでしょう。いや、ごめんなさい。僕が言ってるのはジョージ・ルーカスの『スター・ウォーズ』の話です。これは次の世代の『スター・ウォーズ』ですから、ルークをほとんど別のキャラクターとして考えなきゃいけなかった。たぶん彼はジェイク・スカイウォーカー……僕のルーク・スカイウォーカーじゃないんです。それでも物語を良いものにするために、ライアンに求められたことはやらなきゃいけなかった。まだ完全に受け入れてはいません。」
「僕が間違っていた」
マークの心境の複雑さは、複数のインタビュー映像を見比べてみると、さらにくっきりと浮かびあがってくる。
米IMDbのインタビューに登場した彼は、「(本作の)ルークの考え方を受け入れるのは難しかった。でも映画を観たら、僕が間違っていたと言わなきゃいけませんね」と話しているのだ……。
このインタビューで、マークはオビ=ワン・ケノービに言及しながら、自身が新しいルーク像に取り組んだ感想も語っている。
「自分が心地よくいられる範囲から外に出るのは良いことです。だって、もしも僕が親切なジェダイで、若いパダワンを鍛えるんだとしたら……それ、見たことありますよね。アレック・ギネス以上にうまくやれる人はいないし、僕が挑戦すべきことじゃないんですよ。」
ちなみに先述のインタビューでは、ルーク像の解釈を(自身と同じように)受け入れられないファンがいることを考慮してのことだろう、マークはこのようにも述べているのだった。
「みんなが作品を好きになってくれること、怒らないことを望みますよ。ライアンはこの仕事をするにふさわしい男だと、僕は心から信じているんです。」
映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は2017年12月15日より全国の映画館にて公開中。
Sources: https://screenrant.com/star-wars-8-last-jedi-mark-hamill-luke-issues/
http://comicbook.com/starwars/2017/12/21/star-wars-the-last-jedi-mark-hamill-luke-skywalker-reaction/
写真:ゼータ イメージ