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ノートルダム大聖堂の火災、 名匠ジャン=ジャック・アノー監督が映画化へ ─ 事実を基にした24時間の物語

ノートルダム大聖堂
Wandrille de Préville https://commons.wikimedia.org/wiki/File:NotreDame20190415QuaideMontebello_(cropped).jpg | Remixed By THE RIVER

世界中を震撼させたノートルダム大聖堂の火災を題材にしたフランス映画『Notre Dame On Fire(原題)』が製作されることがわかった。監督は『セブン・イヤーズ・イン・チベット』(1997)『スターリングラード』(2001)の名匠ジャン=ジャック・アノーが務める。脚本はアノー監督、『ゴールデン・リバー』(2018)のトーマス・ビデガンが共同執筆。米Deadlineが報じている。

現地時間2019年4月15日から16日にかけて、フランス・パリの観光名所であるノートルダム大聖堂にて発生した大規模な火災の鎮火作業が行われた。鎮火後の調査結果として、出火原因はタバコの不始末もしくは電気系統の不備に原因があったと推測されたが、残念ながら特定までには至らなかったようだ。現在は、天井や尖塔が焼け落ちた部分の再建作業が行われており、完了するまでには数年も掛かるという。

本作は当時の映像などを織り交ぜながら、マクロン政権に対しての抗議活動が勃発している世相を背景に、ノートルダム大聖堂の火災を巡る24時間の物語。何百人もの消防士が如何にして、激しく燃え盛るノートルダム大聖堂を鎮火させたのかについても掘り下げられていく。

ジャン=ジャック・アノー監督は本作について、「フィクションのように感じてしまうかもしれませんが、映画で描かれることは紛れもなく実際に起きた出来事に基づいています。感情に訴えかけるようなスリラーになるでしょう」と語っている。「トーマスも私も、虚実の出来事を物語に加えるようなことはしませんでした。関係者にも会いましたし、数日前にノートルダム大聖堂にも足を運びましたよ。調べれば調べるほど出来事の衝撃度が増しますね」。

また、アノー監督は「消防署が対応を開始するまでに、何故あれほど時間が掛かったのか理解し難いですよね」と語っている。

「ノートルダム大聖堂のセキュリティ責任者に話を伺ったのですが、救助を求めても誰もが冗談だと思ってしまったんだとか。 ノートルダム大聖堂は神話の象徴です。戦争中でも破壊されず、ナポレオンが戴冠した場所でもあり、シャルル・ド・ゴール元大統領がナチスからパリが開放されたことを祝った場所でもあります。なので、そんな場所が火事になるなんて誰も想像もし得なかったのでしょうね。」

なお、アノー監督はCGの使用を否定している。「アングルも含めて、無いものは作りますよ。恐らくノートルダム大聖堂に類似した様々な場所で撮影するでしょう」。その例として、ノートルダム大聖堂に多大な影響を与えたとされるフランス・ヨンヌのサンス大聖堂が候補として挙げられている。また、有名俳優は出演しない予定とのことで、無名俳優が集った『ユナイテッド93』(2006)、ドキュメンタリー映画『アポロ11』(2019)を撮影方法として参考にしているとのことだ。

映画『Notre Dame On Fire(原題)』は、2020年末頃に撮影開始予定。

Source: Deadline

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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