【ネタバレ】『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』悪役俳優たち、役作りに『ゴールデンアイ』を参考にしていた

この記事には、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のネタバレが含まれています。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、ダニエル・クレイグのシリーズ卒業作。『007 スペクター』(2015)で出会ったマドレーヌ(レア・セドゥ)との関係に向き合いながらも、人類滅亡級の野望を抱く男、サフィン(ラミ・マレック)との闘いに挑むジェームズ・ボンドの姿が描かれた。
『007』シリーズといえば、メインヴィランに仕える部下たちにも活躍の場が与えられており、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』でも存在感の強いキャラクターたちが登場した。なかでも、犯罪組織スペクターの二重スパイであり、サフィンの野望に大きく貢献していた細菌学者ヴァルド・オブルチェフは、狡猾な部下として異彩を放っていた。
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ヴァルドを演じたデヴィッド・デンシックによると、出演決定後にキャリー・ジョージ・フクナガ監督から、ある課題を出されていたという。デンシックは、米Screenrantで当時を振り返っている。
「キャリーに、確認するように言われた事があって……。名前を忘れてしまいましたが、ピアース・ブロスナンの映画の1つに出ていたイギリス人の俳優さんです。」
デンシックが言及していたのは、『ゴールデンアイ』でボリス・グリシェンコというキャラクターを演じたアラン・カミングのこと。宇宙基地で働くプログラマーとして初登場したボリス・グリシェンコには、後にボンドが対決することになるロシアの犯罪組織「ヤヌス」の一員という裏の顔があったのだ。
『ノー・タイム・トゥ・ダイ』のヴァルドは、人柄や役どころなどにおいて『ゴールデンアイ』のボリスを彷彿とさせる。お調子者のボリスは、得意のハッキングをアメリカ政府に仕掛けるといった大胆な行動で同僚を困らせるのだが、そのお調子者ぶりは、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』でブラックジョークを同僚に言い放ったヴァルドにも垣間見られる。また、2人にはボスの基地で最期を迎えるという共通点もある。
こうしたことからも、フクナガ監督をはじめ製作陣が、ヴァルドのキャラクター造形に『ゴールデンアイ』のボリスを参考にしていたことは言うまでもない。ちなみに、デンシックは「トーンや言葉の感覚を掴むために」と、ダニエル・クレイグ版『007』シリーズ作品も全て観返したのだとか。
また、ヴァルドを演じたデンシックと同様にサフィンの部下として登場したアッシュも、ボンドを追い詰めた部下の1人。演じたのは、『アラジン』(2019)アンダース王子役などで知られるビリー・マグヌッセン。彼もまた、撮影開始前に行ったことがあったといい、「N64をたくさんプレイしました」と本人は語っている。1997年に発売されたNINTENDO64用ゲームソフト『ゴールデンアイ 007』のことだ。マグヌッセンいわく「プレイする時は常にオッドジョブを選んだ」という。
オッドジョブといえば、『007 ゴールドフィンガー』(1964)の悪役オーリック・ゴールドフィンガーの右腕として登場したことでもお馴染み。地下金庫で繰り広げられたショーン・コネリーのボンドとハロルド坂田扮するオッドジョブの直接対決は名場面の1つだ。一方、マグヌッセンが演じたアッシュは、ボンドと決闘する前にあっけなくやられていたっけ。
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Source: Screenrant