『万引き家族』だけじゃない ─ オバマ元大統領の2018年注目映画に『ブラックパンサー』など15作品選出、注目の音楽も要チェック

バラク・オバマ元米大統領の選出した「2018年のお気に入り映画」に、是枝裕和監督の『万引き家族』が日本映画として唯一選出された。このニュースはすでに日本のメディアでも大きな話題として取り上げられているが、実は『万引き家族』はオバマ氏が選んだ計15作品のうちのひとつである。
ここはせっかくなので、今年『万引き家族』を観たという方こそ、ほかにどんな作品が「2018年のお気に入り」として選ばれているのかにも注目してみてほしい。残念ながらまだ日本では観られない作品もあるが、年末年始にご自宅で気軽に観られる映画もある。
オバマ氏は『万引き家族』をはじめとする15本の映画に、世界のどんな風景を見て、想像し、そして考えを巡らせたのだろう。映画を通して見えてくる世界の現在を、もう少しだけ覗き込んでみてはいかがだろうか。

バラク・オバマ元大統領の選ぶ「2018年のお気に入り映画」
- 『アナイアレイション -全滅領域-』(Netflixにて全世界独占配信中)
- 『ブラックパンサー』
- 『ブラック・クランズマン』(2019年3月22日全国ロードショー)

- 『Blindspotting(原題)』
- 『バーニング 劇場版』(2019年2月1日ロードショー)
- 『スターリンの葬送狂騒曲』
- 『Eighth Grade(原題)』
- 『ビール・ストリートの恋人たち』(2019年2月22日ロードショー)

- 『Leave No Trace(原題)』
- 『Minding the Gap(原題)』
- 『ザ・ライダー』(Amazon Prime Videoにて配信中)
- 『ROMA/ローマ』(Netflixにて全世界独占配信中)
- 『万引き家族』
- 『Support the Girls(原題)』
- 『Won’t You Be My Neighbor(原題)』
全15作品中、日本で観ることができる(今後劇場公開される)作品は計9作品(2018年12月30日現在)だ。
SFホラー映画の傑作としての評判名高かった『アナイアレイション -全滅領域-』、スターリンの死を経て旧ソ連で権力闘争が起こる様子を描いたブラック・コメディ『スターリンの葬送狂騒曲』が選ばれたことは(いろんな意味で)意外だろう。村上春樹の短編小説『納屋を焼く』を原作とする韓国映画『バーニング 劇場版』、12月14日に配信が開始されたばかりの『ROMA/ローマ』を早速ラインナップするアンテナの高さにも驚かされる。
またオバマ氏は、「2018年のお気に入り楽曲」として22曲+アルバム1枚を選出している。Spotifyで聴ける19曲のプレイリストを作成してあるので、ぜひまとめてお聴きいただきたい。
なおSpotifyで聴くことができないのは、Jupiter & Okwess「Ekombe」、Tonina「Historia De Un Amor (feat. Javier Limón and Tali Rubinstein)」、Fatoumata Diawara「Nterini」。アルバムは2018年12月13日に死去したジャズ・シンガー、ナンシー・ウィルソンの「The Great American Songbook」が選ばれた。
Source: Barack Obama