実写「ONE PIECE」監督起用のきっかけはマーベルドラマ「ルーク・ケイジ」だった

目下話題を集めているNetflixの実写ドラマシリーズ「ONE PIECE」では、全8話を4名の監督が持ち回りで担当した。そのうち、ドラマの船出を飾る重要な第1話と第2話を手がけたマーク・ジョブスト監督は、とあるマーベルドラマでの仕事が評価され、起用に至っていたのだという。
ジョブストは、「ONE PIECE」共同ショーランナーのマット・オーウェンズと縁があった。Netflixのマーベルドラマ「ルーク・ケイジ」や「ザ・ディフェンダーズ」のいくつかのエピソードで脚本やストーリー編集を手がけている人物だ。「僕は以前、彼がやっていた『ルーク・ケイジ』のエピソードのひとつを撮ったんです」と、ジョブストは米The Hollywood Reporterに話している。
「とても素敵なエピソードでした。ルーク・ケイジらしいアクションが詰まっていてたんですが、彼の本は、いつもユーモアのあるひねりや、心温まる要素がある。とても楽しむことができました。夢中でやりましたよ。マットとの仕事も、すごく気に入りました。
すると突然、ある時電話がかかってきて、『ONE PIECE』の撮影について話をしてみる気はないかと尋ねられたんです。マットが言うには、僕が誘われた理由のひとつは、『ルーク・ケイジ』での温もりやユーモアの出し方が良かったからだって。だから『ONE PIECE』に僕を推してくれたのだそうです。」
ジョブストはNetflixのマーベルドラマのうち「デアデビル」「パニッシャー」も手がけているのだが、とりわけ「ONE PIECE」起用への直接的な起因となったという「ルーク・ケイジ」のエピソードというのは、おそらくシーズン2の第3話『我を忘れて』だ(ジョブストはこのほかにシーズン1第5話も監督しているのだが、こちらでオーウェンズはスタッフライターとしての関与となっている)。
このエピソードでは、鋼の肉体を持つルーク・ケイジが大勢の敵をたった一人で軽々と蹴散らしたり、「デアデビル」「アイアン・フィスト」とのクロスオーバー要素があったりと、アクションやユーモアが多く見られる。鎖や剣、バット、機関銃に手榴弾といったさまざまな武器を使って挑んでくるチンピラたちを一手に相手するアクションシーンは、「ONE PIECE」にも通ずるような少年漫画的な爽快感がある。
ちなみにジョブストを「ONE PIECE」に迎え入れた共同ショーランナーのマット・オーウェンズは、他にもマーベルドラマ「エージェント・オブ・シールド」でも多くのエピソードの脚本を担当。同シリーズでディーク・ショウ役を演じたジェフ・ウォードが、「ONE PIECE」で道化のバギー役に起用されたという繋がりもある。
アメリカのコミックが題材であるマーベル作品と、日本の漫画が原作である「ONE PIECE」にそれ以上の直接的なつながりはないが、どちらにも胸を熱くさせるストーリーと、ワクワクするようなアクションが詰まっている。マーベルのファンで、ドラマ「ONE PIECE」は未見だという方は、ぜひ試してみては。
Netflixシリーズ「ONE PIECE」は配信中。
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