『ONE PIECE』実写版のサンジ役、こだわりの役作り「スーツを着て、立ちの姿勢が重要」

尾田栄一郎の同名コミックに基づくNetflixシリーズ「ONE PIECE」で実写版サンジ役を演じるタズ・スカイラーが、漫画・アニメの実写化ならではの役づくりを明かしている。
サンジといえば、海上レストラン「バラティエ」の元副料理長で、主人公ルフィの海賊団「麦わらの一味」のコック。師の‟赫足のゼフ”に叩き込まれた足技が主な戦闘スタイルだ。
英ZERO.NINE MAGAZINEが実施したスカイラーへのインタビューでは、「アニメのキャラクターを演じるにあたって、どのような準備をしましたか?」との質問が。スカイラーはまず、アニメ作品ではすべての表現が「意図的」なものだと述べ、「実写映画では、意図的なものもあれば、偶然のものもある。絵の場合は、確実にすべてが意図的です」と指摘。ゆえに、アニメ版のサンジと他のキャラクターの立ち姿を見比べながら「これはどういう意味なのか?どう見えるのか?」と思考をめぐらせ、サンジの特徴を作り上げていったという。
「例えば、スーツを着ているときの立ち姿はとても独特です。スーツを着ると、ある特定の立ち方になるんです。靴が違っても、立ち姿や振る舞いは変わります。VANSを履いてるときみたいに、簡単には足を膝に乗せられませんからね。
また(サンジが)日常的に行っていること、例えばキッチンでは姿勢が重要です。1日中テーブルの前で前かがみになっていたら、姿勢が悪くなります。なので本質的に良い姿勢でなければいけません。それが毎日の生活に染み付いているのです。」
スカイラーが役作りをする上で最も困難に感じたのは、サンジの戦闘スタイルであるキックの練習だ。「キックのメカニズムを理解しても、ターゲットに届かなければ意味がない。今までやってきた中で最も難しく、チャレンジングな経験でした」と語っている。
一方、サンジのコックとしての側面については、「料理は、必要なスキルを学べるので大丈夫でした」とコメント。とはいえ、料理シーンのトレーニングにも、多くの時間と労力を要したという。「(撮影地の)南アフリカでは、1日1時間から始まり、2時間、4時間、6時間、最終的には8時間と、小刻みに区切られたトレーニングの時間が徐々に増えていきました。献身と忍耐が必要とされる厳しい作業でした」。
こうした徹底的な役作りについて、スカイラーは「これほど精神的に追い詰められたことはありません。今までの人生の中で、最も一生懸命に取り組みました」と振り返っている。
漫画・アニメならではの表現がいかに実写化されるか?など、原作ファンの間では期待と不安が入り混じる実写版「ONE PIECE」。しかしスカイラーの細部へのこだわりを聞く限り、その完成度の高さには期待が持てそうだ。
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尾田栄一郎が手がける漫画『ONE PIECE』は、ゴール・D・ロジャーという伝説の海賊王が残した“ひとつなぎの大秘宝”を巡り、モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味が冒険へと繰り出す壮大な物語。実写版のキャストはスカイラーのほか、モンキー・D・ルフィ役のイニャキ・ゴドイ、ロロノア・ゾロ役の新田真剣佑、ウソップ役のジェイコブ・ロメロ・ギブソン、ナミ役のエミリー・ラッドなど、フレッシュな顔ぶれが並ぶ。
Netflixシリーズ「ONE PIECE」は2023年全世界独占配信。
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Source:ZERO.NINE MAGAZINE