2022年アカデミー賞、ファン投票による「2021年お気に入り映画」部門が新設へ

現地時間2022年3月27日に授賞式が予定されている第94回アカデミー賞にて、ファン投票による新部門「2021年のお気に入り映画賞(Favorite 2021 Film)」が設立されたことがわかった。アカデミー賞の公式Twitterアカウントで発表された後、米The Hollywood Reporterなどで詳細が伝えられている。
Vote for your to favorite movie of 2021 for a chance to win a trip to the 95th #Oscars in 2023.
Vote up to 20 times per day until 3/3 by tweeting your movie pick with #OscarsFanFavorite & #Sweepstakes or by visiting https://t.co/HjaTjZfexf. pic.twitter.com/rsu45WkxXh
— The Academy (@TheAcademy) February 14, 2022
通常、アカデミー賞の各カテゴリーは同授賞式を主催する米映画芸術科学アカデミーの会員による投票で受賞者・受賞作品が選出されるが、このたび新設された「2021年のお気に入り映画賞」は投票方法・プロセスが異なる。いわばファン投票となり、Twitterユーザーであれば誰でも投票することができるという。また、Twitterアカウントを持っていない方は特設サイトから参加できるようだ(日本は対象地域外のため表示できない)。
本カテゴリーの対象作品は部門名の通り、2021年に公開された作品全てとなる。Twitterユーザーは2つのハッシュタグ「#OscarsFanFavorite」と「#Sweepstakes」をツイートに加え、作品名を記すことで投票が完了するという。投稿(投票)権は1日20回まで与えられるとのこと。投票はすでに開始しており、受付終了期間は現地時間3月3日までとなる。ハッシュタグ検索を行うと多くのTwitterユーザーが参加していることがわかる。
「2021年のお気に入り映画賞」の結果は授賞式の場で発表される。さらに、投票に参加したTwitterユーザーの中から選ばれた3名には「米ロサンゼルスで開催される2023年の第95回アカデミー賞授賞式への招待状が、主催者側の費用全額負担により付与」され、5名のユーザーには「任意の映画館で観られる1年分の映画チケット、ストリーミングサービスの登録権、アカデミー映画博物館ストア限定のアイテム」がプレゼントされるという。宝くじを拾った感覚で投票に参加してみても良いかもしれない。
2019年、主催者側は大衆の声を取り入れる目的で、アカデミー賞に「最も人気な映画(Most popular film)」部門を新設するための事前調査を行っていたというが、会員や批評家たちからの反対を受けて試みは取り消されていた。これを経て新設された「2021年のお気に入り映画賞」には大きな注目が集まるだろう。ちなみに米Varietyは、アカデミー賞に1部門のみノミネートされた2021年最大の映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』について、「この2022年アカデミー賞の新しいファン投票カテゴリーがトム・ホランド主演の大作映画を救ってくれるかもしれない」と記している。