ウィル・スミス、ビンタ直後に逮捕もあり得たがクリス・ロックが止めていた ─ アカデミー側には個別Zoomで謝罪

第94回アカデミー賞授賞式の最中に起こった“ビンタ騒動”の舞台裏が続々と明らかになっている。最新の証言によれば、当日のウィル・スミスはそのまま逮捕される可能性もあったところ、叩かれたクリス・ロックがこれを止めていたという。
今回のアカデミー賞でプロデューサーを務めたウィル・パッカーは米ABC Newsのインタビューに応じ、騒動直後、待機していたロサンゼルス市警がウィルの身柄拘束に乗り出そうとしていたことを明かしている。
現地警察は当時、クリスに対し「彼を捕まえにいきましょう。準備はできています。今すぐにでも捕まえましょう。あなたは彼を告発できますし、我々は彼を逮捕できます」との「選択肢」を提示していたという。クリスはこれに対して非常に否定的であり、「いや、大丈夫です。いやいやいや」と拒み続けていたと、パッカーは明かしている。
最終的にクリスは、「我々が動きましょうか?」と持ちかけた警察に対し「ノー」を返した。これは、仮にクリスが「イエス」と答えていれば、ウィルは現地警察に逮捕されていた可能性があったことを示しており、それほどウィルの暴力行為がすぐさま重く受け止められていたことを意味している。
一方、アカデミー側は授賞式から2日後の3月29日(現地時間)、ウィルをZoomにて“呼び出し”、個別で面談の場を設けていたことも明らかになった。米Varietyによれば、ウィルはこの場で謝罪を繰り返し、妻の脱毛症をジョークにされて腹を立ててしまったのだと弁明したという。この面談は30分ほどで手短に終えられたとされる。
既に明らかになっている情報と照らし合わせれば、アカデミーはウィルとのZoom面談の翌日に緊急理事会を開き、ここでウィルの懲戒手続を執行すると決議した。つまり、Zoom面談でのウィルの弁明は、アカデミー側の納得を得られなかったものと推測できる。
今後、アカデミーは4月18日に執り行う理事会をもって、ウィルの処分を決議する流れ。ウィルにとって最悪の場合では、主演男優賞の取り消しや、アカデミーからの追放もあり得る展開となっている。
アメリカでは、ウィルの暴力は間違っているとの世論が強い。調査会社によると、61%のアメリカ成人が「誤り」とみなしている。
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