『シャイニング』呪われたホテルの新作ドラマ「オーバールック」製作決定 ─ J・J・エイブラムスら「キャッスルロック」チーム再結集へ

ホラー界の巨匠スティーヴン・キングの傑作小説『シャイニング』の舞台、オーバールック・ホテルの知られざる恐怖を描く新作ドラマ「オーバールック(原題:Overlook)」が、米HBO Maxにて製作されることがわかった。製作総指揮は『スター・ウォーズ』シリーズのJ・J・エイブラムスが務める。
報道によれば、「オーバールック」は“呪われたホテル”としておなじみのオーバールック・ホテルを舞台に、『シャイニング』のキャラクターも登場する“スピンオフ的な”位置づけの作品になるとのこと。米Deadlineは、ヒッチコック作品『サイコ』(1960)に対する、ドラマ「ベイツ・モーテル」(2013-2017)に近いアプローチだと伝えている。
シリーズは全10話構成で、脚本・製作総指揮には、同じくスティーヴン・キング原作のドラマ「キャッスルロック」(2018-)を手がけたダスティン・トマソン&スコット・ブラウンが契約交渉中。J・Jは「キャッスルロック」の製作総指揮も務めていたため、2人の登板が正式決定すれば、同作のクリエイティブ・チームが再び集うことになる。なお、小規模ながら脚本家チームはすでに作業に着手しているようだ。

原作小説『シャイニング』は1977年に発表され、1980年には巨匠スタンリー・キューブリックによる映画版が製作されている。しかし、これに納得しなかったキングは1997年に自らドラマシリーズを製作。2019年製作、キングによる続編小説を映画化した『ドクター・スリープ』では、キングとキューブリックの世界観を融合させるアプローチが採られていた。
なお『シャイニング』については、オーバールック・ホテルの起源を描く前日譚映画が以前企画されていたことが判明している。もっとも、脚本は完成していたが実現は厳しい状況にあったとのこと。企画に携わっていたマーク・ロマネク監督の名前は、「オーバールック」の現時点での発表には見受けられない。
「オーバールック」は、2019年秋にJ・Jの製作会社Bad Robot ProductionsがWarnerMediaとの間で包括契約を結んだことを受けての企画で、そのほかDCコミックス原作ドラマ「ジャスティス・リーグ・ダーク(仮題)」や、1970年代を舞台に犯罪者の“逃がし屋”を描く「Duster(原題)」も進行中。後者はオリジナル企画となり、脚本は「バッドランド ~最強の戦士~」のラトーヤ・モーガンとJ・Jが執筆する。なお、J・Jは3作品すべての製作総指揮を担当。いずれもワーナー・ブラザース・テレビジョンが製作を、ワーナー・ブラザース・インターナショナル・テレビジョン・ディストリビューションが世界配給を担当する。
Source: Deadline, The Hollywood Reporter