『パラサイト 半地下の家族』イギリスで外国語映画史上最大のヒット作に ─ 国内興収1,150万ポンド、約1ヶ月で突破

ポン・ジュノ監督最新作『パラサイト 半地下の家族』が、イギリスで外国語映画史上最大のヒット作となったことがわかった。米Varietyが報じている。
英国の映画配給会社「Curzon Artificial Eye」によると、本作は2020年2月7日(金)に英国で公開されてから、わずか1ヶ月で興行収入が1,150万ポンド(15億5,279万円)を突破したとのこと。これまで記録を保持していた作品は、最終興行成績1,110万ポンド(14億9,777万円)のメル・ギブソン監督『パッション』(2004)。同作は出演者全員の台詞が全編アラム語とラテン語となっている、イエス・キリストの受難と磔刑を描いた作品だ。Curzon社のフィリップ・ナッチブルCEOは、この歴史的記録について「我々はポン監督と歴史的な瞬間を共有できることを誇りに思います」とコメントしている。
『パラサイト 半地下の家族』は、一家全員が失業中で半地下の住宅で暮らす極貧一家と、IT企業を経営する超裕福な一家の人生が交錯し、事態が予想もつかない方向に展開していく物語。本作は非英語作品としてアカデミー賞で史上初の作品賞受賞という快挙を果たし、韓国映画として初めてカンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞している。
なお本作は英国だけでなく、世界中で驚異的なヒットを記録しており、日本では2020年3月8日時点で国内興収40億円を突破。日本公開された韓国映画のうち、これまでの興行収入トップは『私の頭の中の消しゴム』(2004)の30億円だったが、これをはるかに上回る成績だ。今後も海外ではモノクロ版上映などが行われることから、さらなるヒットが続くことが見込まれる。
映画『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月10日(金)より全国公開中。