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『ワンダーウーマン』監督、『マイティ・ソー』第2作降板の理由と当時の構想を明かす「ロミオとジュリエットをやりたかった」

DCエクステンデッド・ユニバース作品『ワンダーウーマン』を手がけたパティ・ジェンキンス監督は、かつて2011年10月にマーベル映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の監督として起用された人物である。しかし発表からわずか2ヶ月後の2011年12月、彼女は「創作上の相違」を理由に同作を降板した。

なぜジェンキンス監督は『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』を降板したのか? 米UPROXXでは、降板劇から約6年が経過した今、ジェンキンス自身が当時を振り返っっている。

もし私が描きたいストーリーを実現できていたら、素晴らしい『マイティ・ソー』が作れたと思います。でも私は、彼ら(マーベル)の考える“素晴らしい『マイティ・ソー』”にはふさわしくなかった」

これぞまさしく「創作上の相違」だが、ではジェンキンス監督は『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』をどんな物語にしようと考えていたのだろうか。米BuzzFeedでは、監督は「私は『ロミオとジュリエット』をやりたかった」のだと話している。

「ジェーン(ナタリー・ポートマン)は地球から、ソー(クリス・ヘムズワース)は彼のいる場所(アスガルド)から離れない話にしたかった。地球はさして重要ではありませんから、ソーは(地球を)訪れてジェーンを助けることを禁じられているんです。のちにソーがジェーンを救ったあと、二人は地球内部のダークエネルギーにマレキスが隠れているのを発見します。マレキスはオーディン(アンソニー・ホプキンス)が地球を大事に思っていないことを知っていて、彼を騙すために、その無関心を利用したんです。」

この構想について、ジェンキンス監督は「『ロミオとジュリエット』をベースに壮大な映画を作りたかったんですよ。神々と地球の生き物の間に戦争が起きて、ソーが危機を救い、地球を守るんです」と話している。しかし、こうしたアイデアはマーベル側に受け入れられず、ジェンキンスはプロジェクトを離脱。のちに「ゲーム・オブ・スローンズ」などのアラン・テイラーが監督を引き継いでいる。

当時を思い出し、ジェンキンス監督は「心が折れました」と言いつつ、「今になってみると、すべて筋が通っていますね」とも述べた。

「『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』を良い映画にすることはできなかったと思います。私はふさわしい監督ではなかったですからね。その結果、きっと私は『ワンダーウーマン』の候補にもならなかっただろうと思うんです。(『ダーク・ワールド』を)やらなくて良かったと思う理由のひとつですよ。」

『ワンダーウーマン』は、2017年6月2日(現地時間)に米国にて公開される。すでに試写を観たファンや批評家からは絶賛の声が少なからず飛び出しているほか、映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では93%フレッシュを獲得(2017年6月2日現在)しており、非常に幸先の良い状況だ。

映画『ワンダーウーマン』は2017年8月25日公開

Sources: http://uproxx.com/movies/patty-jenkins-wonder-woman/2/
https://www.buzzfeed.com/susancheng/patty-jenkins-thor-2
Eyecatch Image: https://www.amazon.co.jp/マイティ・ソー-ダーク・ワールド-MovieNEX-デジタルコピー-MovieNEXワールド/dp/B00JIJVJP4/

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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