『ピーターラビット』キャスト、吹替声優まとめ ─ もふもふウサギとマグレガーさんの抗争

120年近くもの間、世界中から愛され続ける『ピーターラビット』が、2018年にはじめて実写映画化された。イギリスの湖水地方で暮らす、番幸せなウサギ、ピーターはたくさんの仲間に囲まれ、ビアという大親友もいる。ところがある日、マグレガーという潔癖症の都会男が隣に引越してきたことで、ピーターの生活は一変してしまう。これまでの幸せを守りたいピーターと、動物たちを追い払いたいマグレガーのデスマッチ(?)が始まる!
『ウサギ版アウトレイジ』『マッドマックス 怒りの湖水地方』といった感想も飛び出した本作。この記事では、モフかわなウサギたちや、動物たちに対抗するマグレガー、両者を見守るビアなど、本作の登場人物たちを演じた俳優・吹替声優をまとめた。気になる俳優や声優の経歴をチェックしてみよう。
ジェームズ・コーデン(ピーターラビット役)

1978年、イギリス・バッキンガムシャー出身。俳優をはじめ、脚本家、司会者、コメディアンとマルチに活動することで知られる。2012年の舞台『One Man, Two Guvnors(原題)』では、トニー賞主演男優賞を受賞。主な出演作には、マイク・リーによる『人生は、時々晴れ』(2002)のほか、『ヒストリーボーイズ』(2006)『イントゥ・ザ・ウッズ』(2014)『はじまりのうた』(2013)や「THE WRONG MANS/間違えられた男たち」(2013-2014)、『トロールズ』『ピーターラビット』シリーズでの声優業、『キャッツ』(2019)『ザ・プロム』(2020)など。2015年からは、アメリカの人気トーク番組「The Late Late Show」にて4代目の司会者を務めている。日本のテレビでも、グッチのブランドCMで見かけた方も多いはずだ。
吹替版声優 千葉雄大
俳優や司会、タレント、ファッションモデルなどマルチに活動する千葉雄大。主な代表作としては、初主演を飾った「天装戦隊ゴセイジャー」をはじめ、ドラマ「SUMMER NUDE」(2013)「きょうは会社休みます。」(2014)「家売るオンナ」(2016)「おっさんずラブ-in the sky-」(2020)、映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』(2016)『帝一の國』(2017)など。
ドーナル・グリーソン(トーマス・マグレガー/ジェレミー・フィッシャー役)

1983年、アイルランド・ダブリン出身。俳優であり父親であるブレンダン・グリーソンを見て、俳優を志すようになったドーナル・グリーソンは、ブロードウェイをはじめさまざまなドラマに出演し知名度を上げていく。映画作品としては、イーサン&ジョエル・コーエンによる『トゥルー・グリット』(2010)に出演し、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(2010)『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)ではロンの兄役を演じる。リチャード・カーティス「アバウト・タイム 〜愛おしい時間について〜」(13)にて主演を務め、一躍有名となった。その後は、『ピーターラビット』をはじめ、アレックス・ガーランド『エクス・マキナ』(2015)、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ『レヴェナント: 蘇えりし者』(2015)など名だたる監督たちの作品に出演している。『スター・ウォーズ』シリーズではファースト・オーダーのハックス将軍役としてお馴染みだ。
吹替版声優 浅沼晋太郎/多田野曜平
ドーナル・グリーソンは、トーマス・マグレガーとジェレミー・フィッシャーの2役を演じている。
トーマス・マグレガー役の声優を担当したのは、浅沼晋太郎。アニメ作品としては、「ゼーガペイン」ソゴル・キョウ/十凍京、「みなみけ」タケル、「遊☆戯☆王5D’s」クロウ・ホーガン、「アクセル・ワールド」タクム / シアン・パイル、「ダイヤのA」倉持洋一、「Wake Up, Girls!」松田耕平、「暗殺教室」前原陽斗、「あんさんぶるスターズ!」月永レオなど、多数の話題作で重要な役どころを担当している。海外俳優の吹替としては、ニコラス・ホルトやポール・ダノ、アントン・イェルチンなど。
ジェレミー・フィッシャー役の声優を務めたのは、多田野曜平。クリント・イーストウッドをはじめ、ウィレム・デフォーやウディ・ハレルソン、ビル・スカルスガルド、スティーヴ・ブシェミ、アラン・テュディック、アーシフ・マンドヴィ、ウィリー・ガーソン、フランク・オズ(『スターウォーズ』ヨーダ役)を吹替では主に担当している。アニメ作品としては、『ミニオンズ』ケビン役、「リック・アンド・モーティ」(2013-)リック・サンチェス役など。
ローズ・バーン(ビア/ジマイマ・パドルダック役)

1979年、オーストラリア・シドニー出身。10代の頃から映画や、さまざまなテレビドラマに出演する。『The Goddess of 1967(原題)』では、ヴェネツィア国際映画祭の女優賞に輝き、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002)では、パドメ・アミダラに仕えた侍女役を演じた。その後、ハリウッドでの活躍も徐々に増加し、『X-MEN』『インシディアス』『ネイバーズ』『ピーターラビット』シリーズをはじめ、『トロイ』(2006)『28週後…』(2007)などに出演。ドラマ「ダメージ」(2007-2012)では、エミー賞助演女優賞の候補入りも果たしていた。
吹替版声優 渋谷はるか/雨蘭咲木子
ローズ・バーンは、ビアとジマイマ・パドルダックの2役を演じている。
ビアの声を当てたのは、渋谷はるか。『ピーターラビット』シリーズのローズ・バーンをはじめ、『アバウト・タイム』レイチェル・マクアダムス、『アメリカン・スナイパー』(2014)シエナ・ミラー、『アンセイン』(2018)クレア・フォイ、『エージェント:ライアン』(2014)キーラ・ナイトレイ、『美女と野獣』レア・セドゥ(2014)、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)フェリシティ・ジョーンズなど、様々な大役の声を担当してきた。
ジマイマ・パドルダックの声を当てたのは、雨蘭咲木子。アニタ・ムイ、ジェニファー・ティリー、スー・チーをはじめ、『ザ・ダイバー』(2000)シャーリーズ・セロン、『ズーランダー』(2001)ミラ・ジョヴォヴィッチ、『マーズ・アタック!』(1996)のサラ・ジェシカ・パーカーなどの吹替を担当している。アニメ作品としては、「幽☆遊☆白書」「EAT-MAN」「BLUE DRAGON」などで声を当てた。
マーゴット・ロビー(フロプシー役)

1990年、オーストラリア・ゴールドコースト出身。2008年に映画『ダークネス・ビギンズ』、ドラマ「ネイバーズ」ではレギュラー出演を果たし豪州内で注目を浴びる。ドラマシリーズ「PAN AM パンナム」(2011-2012)で米国に進出。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)でレオナルド・ディカプリオの相手役に抜擢されて、世界的にも知名度を高める。以降、『ターザン:REBORN』のヒロイン役や、『スーサイド・スクワッド』(2016)ハーレイ・クイン役に抜擢され、その地位を不動のものにしていく。『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017)では、アカデミー賞主演女優賞に初ノミネート。そのほかの代表作には、『ピーターラビット』シリーズをはじめ、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)『スキャンダル』(2019)、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』(2020)など。今後の作品としては、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021年8月13日公開)など。
吹替版声優 清水理沙
『ピーターラビット』シリーズでのマーゴット・ロビーをはじめ、エマ・ワトソン、エミリア・クラーク、リリー・コリンズなどが担当女優の声優。そのほかには、アリシア・ヴィキャンデル、アニャ・テイラー=ジョイ、ルーシー・ボイントン、トーマシン・マッケンジーなど。アニメ作品としては「進撃の巨人」「映像研には手を出すな!」などで声を当てた。
エリザベス・デビッキ(モプシー役)

1990年、フランス・パリ出身。映画『華麗なるギャツビー』(2013)や、『コードネームU.N.C.L.E.』(2015)、『エベレスト 3D』(2015)『マクベス』(2015)で頭角を顕し、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)『クローバーフィールド:パラドックス』(2018)などの話題作に相次いで出演を重ねていく。『ロスト・マネー 偽りの報酬』(2018)や、ドラマ「ナイト・マネジャー」(2016)の演技が評価された。近年では、『ピーターラビット』シリーズのほか、クリストファー・ノーランによる『TENET テネット』(2020)にも出演。今後はNetflixドラマ「ザ・クラウン」を控えるほか、ドラマ「Code Name Hélène(原題)」で主演&製作総指揮を務める。
吹替版声優 木下紗華
エリザベス・デビッキとクリステン・スチュワートをはじめ、レイチェル・テイラー、テッサ・トンプソン、アナ・デ・アルマス、ヴァネッサ・カービー、ダコタ・ジョンソンなどの吹替を担当している。アニメ作品としては、「銀魂」「べるぜバブ」「レベルE」「SHAMAN KING」など。
デイジー・リドリー(カトンテール役)
1992年、イギリス・ロンドン出身。2014年に『Scrawl(原題)』で長編映画デビュー。無名ながらも、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)の主人公レイ役に大抜擢され、つづく『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019)にも出演。新人ながらも魅力あふれる演技で人々を惹きつけ、世界中から一目置かれている。声優としても、『ピーターラビット』シリーズや『おもひでぽろぽろ』(1991)などに出演。今後の作品としては、第二次世界大戦に翻弄される女性を描く『Women In The Castle(原題)』、『沼の王の娘』の映画化企画、Disney+(ディズニープラス)配信映画『Young Woman and the Sea(原題)』などが待機中だ。
吹替版声優 下田レイ
担当俳優としては、『ディセンダント』シリーズなどのキャメロン・ボイスをはじめ、『ピーターラビット』でのデイジー・リドリーなど。アニメ作品では、「進撃の巨人」「黒子のバスケ」「シルバニアファミリー ミニストーリー」などで声を当てた。
サム・ニール(マグレガーおじさん/トミー・ブロック役)

1947年、イギリス/アイルランド出身。ジリアン・アームストロングによる『わが青春の輝き』(1979)に出演したことをきっかけに、『オーメン/最後の闘争』(1981)で一躍有名となる。『ポゼッション』(1981)では迫真の演技を披露し、カンヌ国際映画祭にて、パルム・ドールにもノミネート。以降、スティーブン・スピルバーグによる『ジュラシック・パーク』シリーズや、ジェーン・カンピオンによる『ピアノ・レッスン』(1993)にて、その地位を不動にものにした。そのほかには、『ピーターラビット』シリーズの声優をはじめ、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)『トレイン・ミッション』(2018)『ブラックバード 家族が家族であるうちに』(2019)など。次回作としては、『ジュラシック・ワールド/ドミニオン(原題)』が控えている。
吹替版声優 糸博/こばたけまさふみ
サム・ニールは、マグレガーおじさんとトミー・ブロックの2役を演じている。
マグレガーおじさんの声優を務めたのは、糸博。アラン・アーキンやアンディ・ロマーノ、ケネス・ウェルシュ、デレク・ジャコビ、ブライアン・コックス、マイケル・ケインらをはじめ、多数の俳優陣の吹替を担当している。アニメ作品としては、「NARUTO -ナルト- 疾風伝」「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」など。
トミー・ブロックの声優を務めたのは、こばたけまさふみ。映画の吹替としては『ピーターラビット』シリーズをはじめ、『キングスマン ゴールデンサークル』(2017)『デッドプール2』(2018)『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)などに参加している。アニメの声優としては、「名探偵コナン」「クレヨンしんちゃん」など。
フェイサル・バッジ(ミスター・トッド役)
1982年、レバノン出身。国籍はオーストラリアのフェイサル・バッジは、多数の国内映画に出演。『The Merger(原題)』では、オーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞(AACTA)に候補入りを果たした。Netflixによるドラマシリーズ「ステートレス -彷徨の行方-」(2020)にも出演していた。同作は、オーストラリアの移民拘留センターを舞台にした作品だ。
吹替版声優 青山穣
スティーヴ・ブシェミをはじめ、『オリバー・ツイスト』(2005)マーク・ストロング、『ザ・スナイパー』(2005)ピアース・ブロスナン、『トラブル・イン・ハリウッド』(2008)スタンリー・トゥッチ、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのジェームズ・トールカン、『ローガン・ラッキー』(2017)ダニエル・クレイグなど数多くの俳優の声を当ててきた。アニメ作品としては、「ヘボット!」「アイシールド21」「NARUTO -ナルト- 疾風伝」「あひるの空(」「忍たま乱太郎」「遊☆戯☆王5D’s」「BLEACH」「SHIROBAKO」「TO BE HERO」など。
シーア(ティギーおばさん役)

1975年、オーストラリア・アデレード出身。素顔を明かさないことで知られる世界的なシンガーソングライター、プロデューサー、ヒットメイカーだ。グラミー賞に9回も候補入り果たすほか、ミュージック・ビデオ総再生数は70億を超え、そして自身が手がけた楽曲は映画主題歌に採用されることも多い。名実ともに世界を代表するアーティストだ。2019年には、フジロックフェスティバルのヘッドライナーとして初来日も果たしている。
吹替版声優 堀越真己
『パディントン』(2014)イメルダ・スタウントン、『アイ・アム・サム』(2001)のローラ・ダーン、『かぞくはじめました』(2010)のメリッサ・マッカーシー、『ゴッドファーザー』シリーズのダイアン・キートンなどの吹替を担当している。アニメ作品としては、「金田一少年の事件簿」「名探偵コナン」「へろへろくん」「はなかっぱ」「クレヨンしんちゃん」「カウボーイビバップ」「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」など。
コリン・ムーディ(ベンジャミン・バニー役)
オーストラリアの国立演劇学院を卒業し役者として活動を開始した。『ピーターラビット』シリーズの声優をはじめ、ドラマシリーズ「ミス・フィッシャーの殺人ミステリー」(2012-2015)や、映画『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』(2010)などに出演。『ブリジット・ジョーンズの日記』では美術部門で参加していた。
吹替版声優 吉田ウーロン太
吉田ウーロン太は、日本のお笑いタレント、俳優、脚本家、演出家として活動するかたわら、『スパイダーマン』シリーズのジェイコブ・バタロン、『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』(2014)のドナルド・フェイソンなど数多くの俳優の吹替も担当している。
『ピーターラビット』キャスト・声優一覧
キャラクター名 | キャスト | 日本語吹替声優 |
ピーターラビット | ジェームズ・コーデン | 千葉雄大 |
トーマス・マグレガー | ドーナル・グリーソン | 浅沼晋太郎 |
ビア | ローズ・バーン | 渋谷はるか |
フロプシー | マーゴット・ロビー | 清水理沙 |
モプシー | エリザベス・デビッキ | 木下紗華 |
カトンテール | デイジー・リドリー | 下田レイ |
マグレガーおじさん | サム・ニール | 糸博 |
ミスター・トッド | フェイサル・バッジ | 青山穣 |
ジェレミー・フィッシャー | ドーナル・グリーソン | 多田野曜平 |
ティギーおばさん | シーア | 堀越真己 |
ベンジャミン・バニー | コリン・ムーディ | 吉田ウーロン太 |
ジマイマ・パドルダック | ローズ・バーン | 雨蘭咲木子 |
トミー・ブロック | サム・ニール | こばたけまさふみ |
ピーターの母 | レイチェル・ウォード | 杉山滋美 |
ピーターの父 | ブライアン・ブラウン | 東地宏樹 |
シリーズ最新作『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』は、2021年6月25日より全国公開中。