PS4ゲーム『スパイダーマン』マイルズ・モラレス、開発当初はほぼ登場しない計画だった

スパイダーマンの最新ゲーム、PS4®用ソフトウェア『Marvel’s Spider-Man』には、これまでコミックや映画で「スパイダーマン」に触れてきたファンへのお楽しみが多数盛り込まれている。なかでも注目は、2017年6月に公開された予告編に登場するやファンを驚かせた“2代目スパイダーマン”マイルズ・モラレスの存在だろう。
本作をプレイしていない方のために詳細の言及は避けるが、『Marvel’s Spider-Man』ではマイルズが大きな役割を果たすことになる。しかしクリエイティブ・ディレクターを務めた米Insomniac Gamesのブライアン・インティハー氏によれば、構想の初期段階において、マイルズはゲームにほとんど登場していなかったという。

米GameSpotのインタビューにて、ブライアン氏は構想当初におけるマイルズの扱いを明かしている。
「もともと、マイルズは大きな役目を担う予定ではまったくなかったんです。当初はちょっと出てくる程度で…はじめにストーリーを作り始めた時点ではポストクレジットシーンまで出てこなかった。最初のプランでは、彼(マイルズ)はゲームの中で起こる出来事をコンピュータ越しに見ていて、誰かに“マイルズ”って呼ばれるとか、そういう感じでしたね。」

ブライアン氏はマイルズの登場するコミックのストーリーを長年読んでいたというが、本作の開発中、コミックを読み返したのだという。そして、マイルズというキャラクターに迫っていくにつれて「もっと登場させられないかと思った」のだそうだ。
「(開発中は)すごく独特のスパイダーマン・ユニバースを作ろうと、(開発チームで)たくさん話をしていました。新鮮だけどよく知っている、というようなものにしたかった。親しみのある中に、いろんなものが混ざっている感じですね。」
そしてブライアン氏は、マーベル側のエグゼクティブ・プロデューサーにマイルズの出番を大幅に増やすアイデアを提案。マーベル側がこれを承認したことでストーリーが変化したという。その後もマイルズの登場にあたってはシナリオが何度も書き直されたというが、ブライアン氏はコミックのマイルズ・モラレス人気を丁寧に踏まえて、“マイルズのテーマを忠実に描きつつ、コミックに詳しくないプレイヤーにもきちんと伝わるものにすること”を心がけたそうだ。
コミックや映画などに敬意を払いつつ、新しい切り口で、しかもゲームとしての快感とともに「スパイダーマン」の世界を描く。Insomniac Gamesの丁寧な取り組みが確かに実を結んだことは、ゲームのセールスや絶賛がすでに示しているだろう。
PS4®用ソフトウェア『Marvel’s Spider-Man』は2018年9月7日(金)より発売中。作品内容や商品情報などは以下公式サイトをご覧いただきたい。
『Marvel’s Spider-Man』公式サイト:https://www.jp.playstation.com/games/marvels-spider-man/
Sources: GameSpot, ComicBook.com