PS5版『スパイダーマン:マイルス・モラレス』は単独作品、ユニバースの「次なる冒険」 ─ 前作の強化版・拡張版との報道、開発元が否定

プレイステーション5専用ソフト『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』(原題)は、続編か、リマスターか、それとも新作か。2020年6月12日(金)の発表直後から、本作は早くもその位置づけをめぐって諸説が飛び交っていた。ソニー・インタラクティブエンターテイメントのサイモン・ラター氏が、本作はプレイステーション4専用ソフト『Marvel’s Spider-Man』の強化版・拡張版であるとの旨を発言したのがきっかけだった。
しかし開発元のInsomniac Gamesは、このたびラター氏のコメントをはっきりと否定。『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』が、あくまでも「独立した作品」であることを明言している。
Marvel’s Spider-Man: Miles Morales is the next adventure in the Marvel’s Spider-Man universe. We will reveal more about this standalone game at a future date. #MilesMoralesPS5 pic.twitter.com/GOTAvNhUaF
— Insomniac Games (@insomniacgames) June 12, 2020
「『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』は、『Marvel’s Spider-Man』ユニバースの次なる冒険です。この独立したゲームについては、今後さらにお知らせいたします。」
騒動の発端となったのは、英The Telegraphによる独自取材記事だった。同紙は本作について“前作のアップグレードをより拡張したものに近い”と記し、ラター氏の「以前のゲーム(『Marvel’s Spider-Man』)を拡張し、強化したものと言えるでしょう」との言葉を掲載。「マイルス・モラレスの要素がきちんと入っており、そこが拡張部分ですが、ゲームやゲームエンジンを大きく強化させた部分も含まれます。プレイステーション5の主なテクノロジーと特徴を活かしています」というのが、氏の本作に関するコメントのすべてだった。むろん、この発言だけで“続編ではない”、あるいは“リマスターである”などの判断を下すことは早計だっただろう。
Insomniac公式に先がけ、この報道を否定したのは米Bloombergだった。『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』は「いわゆる家庭用ゲームソフトよりは小規模だが、単独の商品として販売される」ものであり、「拡張版や強化版ではなく新作」だと強調したのである。同紙は類似する作品の例として、『アンチャーテッド』シリーズの追加エピソードながら単独作品としてリリースされた『アンチャーテッド 古代神の秘宝』を挙げている。前作ほどのボリュームではなくとも、確かに単独作品としての質・量を期待させるものであることは確かだろう。
前作『Marvel’s Spider-Man』においては、ソフトのリリース後、追加ストーリーDLC「摩天楼は眠らない」が配信された。これは「黒猫の獲物」「王座を継ぐ者」「白銀の系譜」からなる3部作で、新たなミッションやキャラクターによって、本編にはなかった展開を楽しませるもの。この前例があったために、マイルスの要素もDLC程度なのではないかという憶測も生まれていたのである。しかし、さすがは『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』とのタイトルである。さらなる詳細は今後の続報を待つことにしよう。
プレイステーション5専用ソフト『Marvel’s Spider-Man Miles Morales』は2020年発売予定。
Source: Insomniac Games, Bloomberg, The Telegraph