『キル・ビル Vol.3』クエンティン・タランティーノが検討中か ─ ユマ・サーマンと面会、アイデアは存在する模様

『レザボア・ドッグス』(1992)『パルプ・フィクション』(1994)のクエンティン・タランティーノが、代表作『キル・ビル』2部作の“その後”を描く『キル・ビル Vol.3』について、主演を務めたユマ・サーマンと話し合っていることを明かした。
米国のポッドキャスト「Happy Sad Confused」に出演したタランティーノは、「実は最近、ユマと(『Vol.3』の)話をしたんです。作るかどうかは分かりませんが、その後の物語については(これまで)考えてきたんですよ」と発言。「もしも僕の映画から派生する作品があるとしたら、『キル・ビル』の3作目でしょうね」。
『キル・ビル』は、元殺し屋の主人公ザ・ブライドが、結婚式のリハーサルを、かつての組織のボスであるビルと4人の殺し屋に襲撃されるところから始まる。婚約者を殺され、胎内にいた子どもを奪われ、自身も重傷を負ったブライドは、4年間の昏睡状態から目覚めたあと、ビルと殺し屋に復讐するべく動き出すのだ。
タランティーノが『Vol.3』で描きたいのは、『Vol.2』で復讐を終えたブライドの10~15年後だという。もしも実現すれば、ブライドがどうしているのか、娘はどうなったのかがストーリーの軸になるわけだ。また、タランティーノはビルのオリジン・ストーリーを描くことにも「ずっと惹きつけられている」とか。『Vol.1』で千葉真一が演じた服部半蔵や、『Vol.2』に登場したパイ・メイ&エステバン・ヴィハイオは、かつてビルとの間に関わりがあった人物。ビルがどのように彼らと繋がり、いかにして凶悪な人物になったのかという物語に関心があるという。
もっとも、『キル・ビル Vol.3』についてタランティーノが口にするのは今回が初めてではない。『ヘイトフル・エイト』が公開された2015年にも、アイデアがあること、製作の可能性があることを口にしていたのだ。つまり、4年を経ても『Vol.3』の実現を諦めてはいないのである。
ただし、タランティーノは長編映画10作目で映画監督を引退する意向。最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年8月30日公開)は9作目なので、残された監督作品は1本のみだ。現在、タランティーノは『スター・トレック』新作(タイトル未定)の企画を進めているほか、『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)の続編企画にも携わっているという。さらに『キル・ビル Vol.3』を検討しているとあっては、10作目がどうなるのかは未知数だ。おそらく、本人も最後の一本を慎重に検討しているはず。いっそのこと、全部撮ってくれてもいいんだよ!
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Sources: HSC, ComicBook.com