低評価?『アントマン&ワスプ:クアントマニア』酷評レビューに脚本家が落ち込む ─ 「なぜだ?ただただ悲しい」

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『アントマン&ワスプ:クアントマニア』はMCUのフェーズ5を始動させる重要作だ。『アントマン』シリーズにしてはシリアスな本作では、新たなヴィランである征服者カーンも登場し、今後に繋がる様々な伏線が仕掛けられた。
しかしながら本作は、興収・批評の両面でやや苦戦を強いられている。全米では公開2週目末にして興収記録が約70%も大幅ダウン。これは、コロナ禍での大苦戦が話題になった『ブラック・ウィドウ』の下落率(-67.8%)を上回る数値だ(日本では初週末こそ動員1位を記録したが、2週目では6位に転落している)。
米レビューサイトRotten Tomatoesの批評家スコアは48%。MCUの中では、『エターナルズ』(2021)47%に並ぶワースト2の評価となっている(一方、観客スコアは83%と、まずまずの評価だ)。
脚本を手掛けたジェフ・ラブネスは、こうした低評価レビューに落ち込んだことを隠していない。「正直、あのレビューには驚かされました。かなり落ち込みました……」と、米Daily Beastに赤裸々に語っている。「良いレビューじゃなかったので、“なぜだ……?”と」。
MCUフェーズ5を始動させるという大役を任されたラブネスは、多くの批評が殺到する大作映画にまだ慣れていない。ラブネスはこれまでアニメ「リック・アンド・モーティ」や米トーク番組「Jimmy Kimmel Live!」などの作家を務めていた人物で、長編映画を担当するのは『クアントマニア』が初なのである。
「ジョナサン(・メジャース、カーン役)やミシェル・ファイファー(ジャネット役)のために書いたものには満足しています。良いものが書けたと思っています。だからこそ意気消沈して、ただただ悲しかった。」
批評家たちからの容赦ないレビューに気落ちしたラブネスは、映画の公開初週末、ファンが詰めかけた一般の上映に紛れ込んだ。劇場内に溢れるファンの笑い声を聞いて、ラブネスは思った。「ちくしょう!(悪評は)間違っている!僕が正しい!MODOKだって最高だ!」
次第に、気持ちが落ち着いたようだ。「全体的には満足しています。今週は、パンチの受け方を学んだ感じ。それに、悪すぎるわけではないと思えるようになった。あとはモノ作りに励むだけです」。
ラブネスは続いて、『クアントマニア』よりもはるかに壮大なクロスオーバー超大作『アベンジャーズ/ザ・カーン・ダイナスティ(原題)』を執筆する。彼のMCUでの戦いは始まったばかりなのだ。
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Source:Daily Beast