最低映画の祭典「ラジー賞」新型コロナウイルスの影響で開催見送りへ

1年で最低のハリウッド映画を決定する「ラジー賞」こと、第40回ゴールデンラズベリー賞の開催が、新型コロナウイルスの影響を受けて見送られていたことがわかった。ラジー賞の主催者であるジョン・ウィルソン氏が声明を発表している。
ラジー賞は毎年、米国アカデミー賞授賞式の前夜に最低映画を選んで表彰するものだが、2020年は同授賞式から約1ヶ月後の3月14日(現地時間)に米ロサンゼルスにて開催される予定だった。その理由は、今年の米国アカデミー賞が例年よりひと月ほど早い2月9日(現地時間)に前倒しされたからとのこと。
このたびの開催中止についてウィルソン氏は、「ロサンゼルス市長が、会場であるバーンズドール・アート・パークを含む50人以上が集まる市内すべての施設を閉鎖したため、今夜のラジー賞の開催をキャンセル/延期することを決定しました」と声明を発表。「会場なしで授賞式を開催することは不可能ではありますが、当初予定していた今夜(現地時間3月14日20時)にも動画配信することを望んでいます」としつつ、「ただし授賞式が行われなければ、当然配信できるものもありません」と表明していた。そして3月16日(日本時間)現在、配信はなされていない。
今年のラジー賞で最低作品賞を含む最多9部門でノミネートを獲得したのは、大ヒットミュージカルを豪華キャストで実写映画化した『キャッツ』(2019)。同作に次ぐ8部門タイとなったのは、タイラー・ペリー主演・監督の『タイラー・ペリー マデアの家族葬』(2019)と、シルベスター・スタローン主演の『ランボー』シリーズ第5作『ランボー ラスト・ブラッド』(2020年6月12日)だった。現時点では、今後どのような形で結果が発表されるのかは不明だ。
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Source: The Hollywood Reporter