ライアン・レイノルズ、『デッドプール』から学んだ創作にとって「最大の敵」とは?

俳優ライアン・レイノルズが、代表作『デッドプール』シリーズから学んだことを米Forbesに明かしている。同作での経験が、ライアンに可能性を開き、現在までに見られる活躍へと導いたようだ。
俳優としてキャリアをスタートさせたライアンは、30代半ばでプロデューサー業に進出。2018年に製作会社Maximum Effortを設立したライアンは、俳優業と並行して製作活動にも本腰を入れている。
今やハリウッドを牽引するキーパーソンとなったライアンだが、彼を製作者の道へと後押ししたのが、2016年公開の主演作『デッドプール』だった。ライアンは、スーパーヒーロー映画の概念を覆した同作で学んだこととして、製作者の立場から以下のように語っている。
「『デッドプール』を通じて、マーケティングやストーリーテリングの価値を集中的に学びました。『デッドプール』が“必要は発明の母”だと教えてくれたんです。このフランチャイズでは、他のより大規模なコミックブック作品とは違い、予算や資金も限られていました。クリエイティビティにとって2つの最大の敵は、時間の過度な浪費と過剰なお金です。『デッドプール』を通して、見栄えに勝るキャラクターの価値を学びました。」
ライアンが語るように『デッドプール』は、シリーズ1作目であることやディズニー傘下となる前の20世紀フォックス作品ということもあり、マーベルやDCが作るスーパーヒーロー映画と比べ、小規模な予算額で製作された。もっとも、第四の壁やコミカルなヒーロー像など、当時のヒーロージャンルには珍しい演出も相まって、興行・批評の両面で同作は大きな成功を収めた。
ところで、お気づきの方もいることと思うが、ライアンが設立した製作会社の社名「Maximum Effort」は、『デッドプール』劇中に登場したデッドプールのセリフと同じだ。まるで、高速道路から悪党を見つけたデッドプールがラフに呟いた「頑張っちゃうぞ(maximum effort)」という言葉自体が企業理念であるかのようだが、ライアンによれば社名は同セリフから実際にインスパイアされたものだというから、これはあながち間違いではないらしい。
ちなみに、『デッドプール』シリーズには、『ゴッドファーザー』3部作や『地獄の黙示録』(1979)などで知られるフランシス・フォード・コッポラ監督が「素晴らしかった」と賛辞の言葉を送っていたばかり。現在はディズニー傘下で製作される『デッドプール3(原題)』の製作の真っ只中にあるが、ライアンが学んだ教訓はこちらでも反映されていることだろう。
Source: Forbes