『X-MEN』ウルヴァリン役ヒュー・ジャックマン、故スタン・リー氏に賛辞送る ― 「本物の紳士、創造の天才だった」

映画『X-MEN』シリーズのウルヴァリン役でハリウッドのトップスターとなった俳優ヒュー・ジャックマンが、テレビ番組「The Late Show with Stephen Colbert」にて、アメリカン・コミック界の重鎮であり、マーベル・メディア名誉会長の故スタン・リー氏を偲んだ。
2018年11月12日、スタン氏が95歳でこの世を去ったことが報じられた。ヒューの番組出演は、スタン氏の訃報が届いてからさほど間を開けずに行われたものだ。司会者のスティーブン・コルベア氏は、ヒューがマーベルの人気キャラクターであるウルヴァリン役で知られていること、マーベルがスタン氏による指揮のもとで成長したことに言及し、スタンと会った際の出来事を尋ねている。
「本物の紳士、創造の天才だった」
番組のなかで、ヒューはスティーブン氏による言及に感謝してから、スタン氏への思いをこう述べている。
「ご家族のみなさん、そして大勢のファンのみなさんには、このように言わせてください。スタンは瞳に輝きを宿した、本物の紳士でした。彼は創造の天才でした。規格外のことを考えていました。ひとつの宇宙をまるごと作り出して、たくさんの人々の人生を変えたんです。僕もそのうちの一人です。」
ヒューのコメントは、訃報に際してSNSに投稿された声明にもつながっている。ヒューはスタン氏への追悼の意を込めて、「創造の天才(creative genius)を失った」と記していたのだ。番組の中で、ヒューはスタンの才能や業績の大きさに改めて賛辞を送るとともに、ユーモアを交えながら、かつてスタン氏と出会った際のエピソードを語った。
「僕が彼と出会った時は――まず第一に、もしこの世界での立ち位置を本当に知りたかったらという話なんですが――ウルヴァリンとしてコミコンに行くと、それはもう、とても良い日になるわけです。でもレッドカーペットで、僕しかいないのに、写真を撮る人が誰もいなかったことがあって。そしたら反対側にスタン・リーがいて、そっちにカメラマンもインタビュアーも300人くらいいたっていう(笑)。」
ヒューは「スタンに神のご加護がありますように。あなたは本当に偉大な方です」と口にしてスタン氏へのコメントを締めくくった。
『X-MEN』(2000)から『LOGAN/ローガン』(2017)までヒューが演じつづけていたウルヴァリンというキャラクターは、厳密にいえばスタン・リーが生み出したヒーローではない。ただしスタン氏の業績がウルヴァリンをはじめとした多くのヒーローを育ててきたことは間違いなく、それが現在のヒュー・ジャックマンのキャリアに影響を与えていることはまぎれもない事実であろう。
スタン・リー氏の訃報を受けて、ヒーロー映画の関係者をはじめ、ハリウッドのトップスターやクリエイターは相次いで追悼のコメントを発表している。
Source: The Late Show with Stephen Colbert