『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』オーダー66、より「ゾッとする」シーンがあった

「オーダー66を実行せよ。」
『スター・ウォーズ』の長い物語の中で、最もエモーショナル、かつ最大の転換点となったのが、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005)における「オーダー66」実行のシーンだ。密かに共和国転覆を狙っていたパルパティーン、その実体シスの暗黒卿ダース・シディアスは、自らが創設したクローン軍にジェダイ抹殺を命じる。歴戦のジェダイたちが、これまで任務を共にしていたはずのクローン・トルーパーの手によって次々と殺められる映像は、サーガの中でも最も悲壮感を帯びた。
「若いジェダイがたくさんいた」
実はこの「オーダー66」のシーン、当初はさらに壮絶な内容になる予定だったという。この恐るべき指令を下すシディアス卿を演じたイアン・マクダーミドが2018年9月6日〜8日開催のイベント「FanX® Salt Lake Comic Convention」に登場、当時を語った。Comicbook.comが伝えている。
「あのシーンは、最終版よりもう少しゾっとするものだったんですよ。若いジェダイがたくさんいたのですが、編集段階でカットされてね。」
本編では、暗黒面に落ちたアナキン・スカイウォーカーがジェダイ聖堂を襲撃、年端もいかないジェダイ・ヤングリングにライトセーバーで迫った。イアンの話によれば、実際には多くの若きジェダイやパダワンが倒されるシーンがあったが、カットされていたのだという。イアンはこの判断を「良い考えだったと思う」と述べた。殺戮シーンの多い『シスの復讐』は、当時としてはシリーズ唯一のPG-13指定(13歳未満の鑑賞には保護者の強い同意が必要)に落ち着いている。(その後、2015年の『フォースの覚醒』もPG-13指定となった)。
『シスの復讐』今もお気に入り
なおこのイベントで、イアンは自身の出演作史上『シスの復讐』が一番のお気に入りだと答えたという。「キャラクターが大変身を遂げる映画ですし、私もたくさん関係しましたから」との理由を語った。
イアンが特に喜んでいるのは、パルパティーンがお気に入りの若きアナキンを呼び寄せ、ギャラクシーズ・オペラ・ハウスで暗黒面の偉大さを説くシーン。イアンはこれを「素晴らしいシーン」「確かジョージ・ルーカスが書かれたものだった」と回顧する。
「確かに彼は、脚本執筆について批判されることもあります。それでも彼はあのオペラの場面で、自分を超えたんですよ。」
スコットランド出身のイアン・マクダーミドは、1983年の『エピソード6/ジェダイの帰還』より皇帝ダース・シディアスを演じる。このイベントでイアンは、シディアス役について「邪心の塊」と捉えていたと語った。

劇中での恐ろしい印象とは裏腹に、御本人は非常に物柔らかで優しげな人物だ。2015年には「東京コミコン」キックオフイベントのため来日。日本のスター・ウォーズ・ファンとの交流を穏やかな笑顔で楽しんだ。当時のイベントでは、シディアスの役作りにおいて、かつて演じたシェークスピア劇での舞台俳優としての経験が役に立ったと語っていた。
Source:Comicbook.com