『アベンジャーズ』ルッソ監督、ドクター・ドゥーム映画化は「保留だと思う」 ─ ディズニーの20世紀フォックス買収で

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)のアンソニー&ジョー・ルッソ監督が、マーベル・コミックの人気ヴィランであるドクター・ドゥームの映画化企画についてコメントした。
ファンタスティック・フォーの宿敵であるドクター・ドゥームの映画化は、2017年7月にサンディエゴ・コミコンにて発表されている。ドラマ「レギオン」(2017-)や「FARGO/ファーゴ」(2014-)のノア・ホーリーが脚本を執筆し、映画版『ファンタスティック・フォー』を手がけた20世紀フォックスが製作を担当する予定だった。
しかし2017年12月、マーベルを傘下に収めるウォルト・ディズニー・カンパニーが20世紀フォックスの買収を発表。コミック「X-MEN」「ファンタスティック・フォー」の映像化権はフォックスが保有してきたが、これを買収後はマーベル・スタジオが握ることになる。ドクター・ドゥームの映画化企画も、現時点では先行き不透明な状況なのだ。

「何がどうなるのかは誰にもわからない」
米Business Insiderのインタビューによると、ルッソ監督はドクター・ドゥームの映画化についてノアと直接話したという。ジョー監督はこのように述べている。
「話のついでに、(ドクター・ドゥームについて)ノアと話をしましたよ。ディズニーの事業買収で、何がどうなるのかは誰にもわからないんです。」
インタビュアーの「現時点では保留ということでしょうか?」という質問に対し、ジョー監督は「ええ、そうだと思います」と答えている。
2018年6月、ノアはドクター・ドゥームの脚本執筆がひとまず終了したこと、20世紀フォックスが好意的であることを報告した上で、企画が一時中断されることを明かしていた。これは、ノアが自身の監督作品『Pale Blue Dot(原題)』の撮影に入るためだったが、ディズニーのフォックス買収も大きな要因ではないかとみられる。12月現在、ノアは『Pale Blue Dot』の撮影を終了し、ポストプロダクション(仕上げ作業)に入っているようだ。いずれにせよ、ドクター・ドゥームの企画に進展はないということだろう。
ディズニーのフォックス買収が完了したのち、将来的には、マーベル・シネマティック・ユニバースを手がけるマーベル・スタジオが映画版『X-MEN』を引き継ぐ方針だ。もちろん「何がどうなるのかは誰にもわからない」が、『X-MEN』と同じく、ドクター・ドゥームの映画化企画もマーベル・スタジオによって再検討される可能性が高いだろう。
ちなみに「マーベル・シネマティック・ユニバースでドクター・ドゥームを見てみたいと思いますか?」という質問に、ジョー監督は「ノアが描くドクター・ドゥームを見たいですね。ノアの仕事ならなんでも見てみたい」と答えている。なにはともあれ、映画化の実現を引き続き祈ることにしよう。
2018年12月現在、ルッソ監督とノアは、新作ドラマシリーズ「The Mastermind(原題)」の準備中。これは実話に基づくサスペンスドラマで、三人はプロデューサーとして脚本作業に携わっているということだ。
Source: Business Insider