『アベンジャーズ』ルッソ兄弟、マーベル俳優陣と新作ドラマで再タッグの可能性 ─ 暗号資産大手・FTXの破綻をドラマ化

『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)監督のアンソニー&ジョー・ルッソ監督が、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)でおなじみの俳優陣と、新作ドラマシリーズで再びタッグを組むことになるかもしれない。暗号資産大手・FTXの経営破綻を描く、全8話のリミテッドシリーズ(タイトル未定)がAmazonで配信されることがわかった。
米Varietyによると、ルッソ兄弟は本作の製作総指揮を務めるほか、監督としても契約交渉中。情報筋によると、ルッソ兄弟が過去に仕事をした複数の“マーベル俳優”たちが、主要な役柄で出演の話し合いに入っているという。ただし、すべての協議は現時点で初期段階にあるようだ。
シリーズの題材となるFTXは、2019年にサム・バンクマン=フリードによって設立された暗号資産プラットフォーム。すぐさま業界最大手の一つへと成長を遂げたが、2022年11月初頭にFTXの財務の健全性を疑問視する報道がなされたことで信用不安が加速。同月11日には経営破綻に追い込まれ、バンクマン=フリードはCEOを辞任した。少なくとも10億ドルの顧客資金が消失し、米連邦地検による捜査が進行中と伝えられている。
情報筋によると、本作はFTXとバンクマン=フリードを取材した多くのジャーナリストによる“内部情報”に基づく内容となる。しかしながら、具体的にどのような資料をもとに制作されるかは明かされていない。パイロット版(第1話)の脚本は「ナチ・ハンターズ」(2020-)のデヴィッド・ワイルが執筆する。製作総指揮にはルッソ兄弟とデヴィッドのほか、ルッソ兄弟の製作会社・AGBOのマイク・ラロッカ、アンジェラ・ルッソ=オトストット、スコット・ネメスらが名を連ねた。
ルッソ兄弟はFTXのスキャンダルについて「これは史上最も大胆な詐欺のひとつです」と述べ、シリーズ化を決断した理由を次のように語る。「セレブリティ、政治、学問、技術、犯罪、セックス、ドラッグ、モダンファイナンスの未来など、(事件は)様々な分野にまたがっています。その中心には、複雑で危険な動機を持つ、非常に謎めいた人物がいます。我々はその理由を解明したいのです」。
近年、ルッソ兄弟はMCU映画でタッグを組んだ俳優陣との新たなプロジェクトを継続している。『グレイマン』(2022)ではクリス・エヴァンス、『チェリー』(2021)ではトム・ホランド、『タイラー・レイク』シリーズではクリス・ヘムズワースとの再タッグを実現したほか、監督次回作『エレクトリック・ステイト(原題)』にはクリス・プラット&アンソニー・マッキーが出演するのだ。さて、本作に出演するかもしれない“マーベル俳優”とはいったい…?
なお、Amazon Studiosの責任者であるジェニファー・サルケは、「この魅力的なイベントシリーズで、デヴィッド、ジョー、アンソニー、そしてAGBOチームと素晴らしい協力関係を継続できることに喜びを感じています。この多面的なストーリーを、世界中のプライムビデオ視聴者にお届けするのに、これ以上のパートナーはいないでしょう」との声明を発表した。
現在、ルッソ兄弟とワイルはAmazonとのパートナー関係にある。ルッソ兄弟は大作スパイシリーズ「シタデル(原題)」を手掛け、世界各国で複数のローカル・スピンオフの製作を目指している。一方のワイルはAmazonとの包括契約を結び、「ナチ・ハンターズ」のほか、アンソロジー・シリーズ「Solos ~ひとりひとりの回想録」(2021)が配信中だ。
FTXの破綻を描くリミテッドシリーズ(タイトル未定)は2023年春より撮影予定。
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Source: Variety