サミュエル、タランティーノの「マーベル俳優はスターじゃない」に反論 ─ 「チャドウィックこそがブラックパンサーだ」

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品に出演する俳優たちついて、キャラクターがスターなだけであり「彼らはスターではない」としたクエンティン・タランティーノ監督の発言に、MCUでニック・フューリー役を務めるサミュエル・L・ジャクソンが反論を示した。米Podcastで語っている。
タランティーノの発言は、もともと有名なマーベル・キャラクターの役を通じて名を馳せた俳優たちは、実際のところ映画スターではないのだとする意見。これに対し、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021)シム・リウが「もしもスターになれる映画がタランティーノ作品やスコセッシ作品だけだったら、僕なんかは4億ドル超規模の映画の主役には絶対なれなかったと思う」と反論する展開となっていた。
サミュエル・L・ジャクソンはタランティーノが同発言を残したものと同じ番組に出演し、意見を求められた。次のように語っている。
「特定のキャラクターになりきるには、俳優が必要。どのケツがその席に座るかが、映画スターの証ってか?いったい何の話をしている?
(マーベル作品の)俳優たちは映画スターだと分かっている僕にとっては、大した議論ではありません。チャドウィック・ボーズマンこそブラックパンサー。それは否定できない。彼は映画スターだから。」
サミュエル・L・ジャクソンといえば、マーベル映画だけでなく、タランティーノ作品の常連でもある。言うまでもなく『パルプ・フィクション』はサミュエルとタランティーノ両者のキャリアにおけるハイライトのひとつであり、ほか『ジャッキー・ブラウン』(1997)、『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)、『ヘイトフル・エイト』(2015)などで何度も現場を共にする間柄だ。
ちなみにサミュエルは、巨匠映画監督らによるマーベル映画への批判について以前にも反論したことがある。2022年3月には、「すべての映画(の存在)に妥当性がある。心から感動したいために映画館に行く人もいれば、スーパーヒーローが好きな人もいます」とコメント。また、賞レース争いにウンザリし、「ニック・フューリーとか、メイス・ウィンドゥをやってライトセーバーを持っている方が楽しいです」と語ったこともある。
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Source:EW