リドリー・スコット監督、『ジョーカー』観てホアキン・フェニックスとタッグ熱望 ─ 『ナポレオン』主演に起用

Apple Original Films映画『ナポレオン』でメガホンを取ったリドリー・スコットと主演のホアキン・フェニックスは、スペクタクル活劇『グラディエーター』(2000)でタッグ済みだが、監督はDC映画『ジョーカー』(2019)を観賞した後に、フェニックスをナポレオン役に起用したいと思ったとのだという。
米Empireのインタビューで監督は、「(『ジョーカー』の)ホアキンを見つめながら、私は“この小さな悪魔はナポレオン・ボナパルトだ。彼はナポレオンに似ている”と思いました」と回顧しながら、ナポレオンをアレキサンダー大王やアドルフ・ヒトラー、旧ソビエト連邦の政治家ヨシフ・スターリンと比較。監督はナポレオンについて、「彼は数多くの悪行を重ねましたが、同時にその勇気や行動力、そして支配力において際立っていました。彼は並外れた人物だったんです」と表現している。
また同インタビューでフェニックスは、本作におけるナポレオンの描写について、英雄や勝利、反抗的な人物の出世物語という、お決まりのパターンを覆すことに注力したと言及。「それは絶対に避けたかったんです。間違いなく自分としては、伝記映画のありがちな手法を積極的に避けたいと思っていました」と述べた。
フェニックスの言葉通り、本作で焦点となるのはナポレオンが率いた戦争ではなく、彼が唯一愛した妻ジョゼフィーヌとの関係だ。その波乱万丈な愛憎関係の中で大いなる野望と驚くべき戦略思考をもって、歴史に残る数々の戦争を仕掛けた、類まれなる軍人ナポレオンの真の姿が壮大なスケールで描かれる。
監督は、「ナポレオンについて語りたい時、戦いについて話を始めるのは非常に簡単」なため、ナポレオンとジョセフィーヌの関係に焦点を当てるのは「非常に困難だった」とし、「だから戦いの話を抑えて、ジョセフィーヌとの関係に戻り続けたんです」とも述べた。
ナポレオン役で主演するフェニックスと並び、ジョセフィーヌ役を演じるのは、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(2023)や『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)など話題作に次々と出演するヴァネッサ・カービー。脚本は、『ゲティ家の身代金』(2017)でスコット監督とタッグを組んだデヴィッド・スカルパ。
映画『ナポレオン』は2023年12月、全国の映画館で公開。
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Source:Empire