「シークレット・インベージョン」賛否両論レビューに監督が反応 ─ 「期待に応えるべきなのか、物語を伝えるべきなのか?」

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマ「シークレット・インベージョン」は、配信済みの第6話『故郷』をもって全話完了となった。スーパーヒーローの登場しない、異色のマーベル作品となった本作には、視聴者から賛否両論の評価が寄せられている。
シリーズの監督を務めた1人であるアリ・セリムは米Varietyのインタビューで、「レビューは賛否両論でしたが、シリーズ全体への反応についてどう思いましたか」と尋ねられると、「レビューは読まないんです。失礼ながら」とし、次のように答えた。
「私は、自分が描くストーリーテリングそのものが、視聴者との対話だと考えています。ドラマを作り終えて、スクリーンに映し出されたら、それが私からの対話の半分。そして視聴者がもう半分の返答をし始めるんです。価値があることだと思います。その質問の答え方は分かりませんね。」
セリムは「賛否両論だったことに悪い気分はしません」と続け、「もしも絶賛一色のレビューだったら、そういう映画は全て100億ドル、一兆ドル稼いでいるはずでしょう?」との論を展開。「作品はその時々によって、いろいろな理由で、いろいろな人に響くもの。マーベルには非常に熱心な、過激ですらあるファンベースがあって、彼らには期待値がある。その期待が満たされないと、彼らは逆方向に動き、親指を下に下げてしまうんです」と話した。
さらにセリムは、「彼らの期待に応えるのが、私たちの仕事なのか?それとも、私たちが伝えたいストーリーを伝えるのが仕事なのか?分かりません。難しいんです」と悩む様子で答えている。「みなさんに愛されてくれたら嬉しいですが、私自身はそんなに期待していないから、この作品に対する反応は素晴らしいと思っています」と結んでおり、「シークレット・インベージョン」への視聴者評価は前向きに捉えていることを伺わせた。
ドラマでは、擬態能力を持つスクラル人が密かに地球侵略を進めている様を、ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)主人公でポリティカル・スリラー調に描いた。2023年11月10日公開予定の映画『マーベルズ』に続くような描写もあり、ファンは見逃せない内容となっている。ディズニープラスで独占配信中。
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