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マーベル映画『シャン・チー』監督、アジア人ヒーローの初登場に歓喜 ─ 「かつていなかったヒーローを次の世代に届けられる」

シャン・チー

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)は、2020年に始動する「フェイズ4」で、さらに多様性に富んだスーパーヒーロー・ユニバースの確保に取り組んでいく。『ブラックパンサー』(2018)や『キャプテン・マーベル』(2019)を経て、2021年に登場するのは、史上初のアジア系ヒーロー映画『シャン・チー&ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス(原題:Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings)』だ。

本作で監督を務めるのは、『ショート・ターム』(2013)『ガラスの城の約束』(2017)のデスティン・ダニエル・クレットン。日系アメリカ人の母親をもつデスティンは、アジア人ヒーローを自分が撮れることに今から胸を高鳴らせているようだ。米Observerの取材にて、監督は現在の心境を語った。

「映画をアジア人でいっぱいにできること、アジア人のキャラクターの側面をこれまで以上にしっかり描けることを、すごくうれしく思っています。僕が成長してくる中で、僕のような見た目のスーパーヒーローは(映画の世界に)いませんでした。僕が手にすることができなかったものを、新たな世代に届けられることは本当にうれしいこと。とても楽しみにしています。」

すでに『シャン・チー』では、主人公シャン・チーを「Kim’s Convenience(原題)」(2016-)の新鋭シム・リウが、テン・リングスの首領マンダリンを『インファナル・アフェア』『レッド・クリフ』シリーズのトニー・レオンが演じることが発表済み。『クレイジー・リッチ!』(2018)『オーシャンズ8』(2018)のオークワフィナも出演する。脚本を執筆するのは、『GODZILLA ゴジラ』(2014)を手がけた中国系アメリカ人のデイヴ・キャラハムだ。

1973年にコミックに初登場したシャン・チーは、ブルース・リー主演『燃えよドラゴン』(1973)が米国で絶大なる人気を得ていた当時、その影響を受けて誕生した“マスター・オブ・カンフー”と呼ばれるヒーロー。「テン・リングス」とは『アイアンマン』(2008)に登場したテロ組織で、その後のMCU作品でも存在が示唆されてきた。

MCUにとって『シャン・チー』は、初の黒人ヒーロー単独映画となった『ブラックパンサー』に続く作品だが、同じくフェイズ4には、世界各国から多種多様な背景をもつ出演者が集まった群像劇『エターナルズ(原題:Eternals)』も控えている。きっとそれぞれの作品で、それぞれに異なったヒーローの活躍を見せてくれることだろう。

映画『シャン・チー&ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス(原題:Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings)』は2021年2月12日に米国公開予定

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Source: Observer

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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