『シャン・チー/テン・リングスの伝説』マーベル史上最高のアクション見せる、プロデューサーが豪語

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』は、特報映像が公開されるや、“MCU作品らしからぬ”演出が話題を呼んだ。MCU史上初となるアジア系ヒーロースーパーヒーローのオリジンを描く本作は、マーシャルアーツを存分に取り入れたアクションと、シリアスな家族劇が融合する野心的な一本だ。
米Entertainment Weeklyにて、プロデューサーのジョナサン・シュワルツ氏は「マーベル史上最高のアクション」を見せると豪語する。主人公のシャン・チーは、父親のもとで暗殺者を目指し修行を積むも、今はアメリカで普通の生活を送ろうとしている青年だ。もともとブルース・リーをモデルに生み出された“マスター・オブ・カンフー”の異名を持つキャラクターとあって、映画版でも自らの拳やさまざまな武器を駆使して戦うことになる。
シュワルツ氏は、本作のアクションについて「すべてのパンチに意味があり、すべての格闘スタイルに意味があります。じつに優れた形で、ストーリーが視覚的に語られるのです」と話す。格闘や銃撃戦、カーチェイスなどを通じて物語が語られることは、スタイルを問わず優れたアクション映画の必須条件だが、『シャン・チー』でも同じ試みが採られているのだろう。
しかもシャン・チーは、マスクで顔を隠すことなく、素顔のまま敵と戦うヒーローだ。演じるシム・リウは2019年の夏からトレーニングを開始し、できるだけ多くのスタントを自ら演じた。リウは「僕は以前からマーシャル・アーツが得意だったし、スタントマンの仕事を数日間したこともありました」と語るが、やはり要求されるレベルは極めて高かった模様。「僕の経験なんて、10代のころに裏庭でバク転をしたり、友達とパルクールをしたりしたくらいだったから」とも回想されている。
監督のデスティン・ダニエル・クレットンは、『グリーン・デスティニー』(2000)の武術太極拳からジャッキー・チェンによるアクション・コメディの振付まで、さまざまなマーシャル・アーツのスタイルを参照しながら『シャン・チー』のアクションを作り上げた。特報映像でも、ビジュアル的な演出の多彩さを含め、力の入ったアクションシーンの数々を垣間見ることができる。一方で監督は、シャン・チーの強さと同時に、その内面を描き込むことにも注力したことを強調している。
「シャン・チーを誰もが自分のように感じられる人物にしたいと思いました。映画を観て、“自分の感じているのと同じだ。ときどき場違いだと思うけど、ユーモアでごまかしてる”と思えるような。(シャン・チーは)自分が不得意な状況にあって、アメリカで心地の悪い思いをしています。非常に共感しやすいカリスマ性をもって、それをごまかしているんです。」
映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』は2021年9月3日(金)全国公開。
Source: Entertainment Weekly