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【ネタバレ】『シャン・チー』エンディング後ポストクレジットシーン解説 ─ MCUの今後にどう繋がる?

シャン・チー/テン・リングスの伝説
© 2021 MARVEL

この記事には、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のネタバレが含まれています。かならず本編をご覧になってからお楽しみください。

シャン・チー/テン・リングスの伝説
©Marvel Studios 2021

『シャン・チー/テン・リングスの伝説』ポストクレジットシーン

ター・ローでの激闘を終えたシャン・チーとケイティは、サンフランシスコに戻って馴染みのパブで友人夫婦相手に冒険の土産話を披露している。少し前までホテルの駐車場係だったはずの2人のファンタスティックな武勇伝は当然信じてもらえるはずもなく、友人夫婦は目を丸くしている。

そこに『ドクター・ストレンジ』のウォンがスリング・リングを開いて登場し、シャン・チーはいるかと尋ねる。店内一同、口があんぐりだ。相棒のケイティも一緒に、ふたりはサンクタム・サンクトラムへと移動する。

ここでホログラムを通じてリモート登場したのは、ハルク/ブルース・バナー(マーク・ラファロ)と、キャプテン・マーベル/キャロル・ダンバース(ブリー・ラーソン)だ。彼らはシャン・チーが持ち帰った腕輪、テン・リングスに興味を示している。この宇宙のあらゆる科学・神秘・魔術に精通しているはずのブルース、キャロル、ウォンでさえ、腕輪が一体何で出来ているのかわからないのだ。ブルースの観察によればヴィブラニウム製ではないようで、1,000年以上前から存在しているとのこと。宇宙種族との交流もあるキャロルですら見当がつかないらしい。さらに腕輪の内部にはビーコンのような反応があり、どこかにシグナルを送っているという。ウォンもカマータージで反応に気づいたということだ。

そこで別の通信を受けたキャロルは退席。ブルースも「サーカスへようこそ」と、シャン・チーとケイティを独特の言葉で歓迎しホログラムを去る。ひとまず場がお開きになると、ウォンはこれから2人には長い旅路が待っていると伝えた後、ゆっくり安めといたわる。ところがその後、シャン・チーとケイティはウォンを連れてカラオケに出かけたようだ。意気投合して、十八番の「ホテル・カリフォルニア」をオールで歌ったのかな?

『シャン・チー/テン・リングスの伝説』ポストクレジットシーン考察

全編を通じて独自色の強い『シャン・チー』の最後に、アベンジャーズのメンバーがサプライズ登場だ。ブルース・バナーは『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)でインフィニティ・ガントレットを装着して消えた人類の半数を復活させて以来腕を負傷していたが、『シャン・チー』でもサポーターを装着している。さらに気になるのは、いわゆる”スマートハルク”から人間の身体に戻っていること。『エンドゲーム』の後、ブルースの身体に何が起こっていたのだろう。ブルースは2022年にDisney+で配信予定のドラマ「シー・ハルク」にも登場予定。『シャン・チー』のポストクレジットシーンは、このドラマへ通じるちょっとした予告にもなっている。

またキャロル・ダンバースは、『エンドゲーム』時よりも髪が伸びている。『キャプテン・マーベル』の続編は『ザ・マーベルズ』の原題で既に撮影中。つまり、『ザ・マーベルズ』にキャロルはこのポストクレジットシーンに近い姿で登場することになるはずだ。

ちなみに演じたブリー・ラーソンは、『シャン・チー』のデスティン・ダニエル・クレットン監督による過去作『ショート・ターム』(2013)『ガラスの城の約束』(2017)『黒い司法 0%からの奇跡』(2019)へ出演しており、縁が深い。

さて、現在のアベンジャーズ最高の知能陣にも解明できない腕輪の謎。いったいどのような物質で作られているのかはともかく、注視しておきたいのはリングが放つシグナルだ。本作ではこの地球にも驚くべき魔物が棲んでいることを明らかにしているし、それでなくも宇宙とか、あるいは魔界とか、どこにどんな脅威が潜んでいるのかわからない。もしも腕輪がこうした新たな脅威を呼び覚まそうとしているのなら、アベンジャーズも再結成せざるを得ないだろう。

いったい、腕輪は何を呼んでいるのか?ファンの間で有力視されているのは、フィン・ファン・フームと呼ばれる、龍のような姿の異星人(マクラン人)だ。もともと原作コミックでのテン・リングスは腕輪ではなく指輪で(実写化の際にはインフィニティ・ガントレットと似てしまうこともあり、腕輪に変更されている)、マクランの古代船から入手されたという歴史がある。また、コミックでのマンダリンはフィン・ファン・フームを利用して中国を脅かしており、アイアンマンとも戦っている。

もっとも、MCUには別の脅威も迫っている。「ロキ」で示唆された『アントマン&ワスプ:クアントゥマニア』の征服者カーンも相当な大物ヴィランになりそうだし、『エターナルズ』では新たな脅威ディヴィアンツも描かれる。アニメ「ホワット・イフ…?」に登場している謎の触手だって、厄介なことになりそうだ。また、『ファンタスティック・フォー』のMCU合流にあたっては、超大物ヴィランのギャラクタスの襲来も予想されている。そこに、龍の異星人フィン・ファン・フームまで登場するのだとしたら……?

ともかく、腕輪が今後なんらかの脅威に繋がることはほぼ間違いないだろう。シャン・チーたちは、そんな腕輪を安全に保管しておくことができるのだろうか?

『シャン・チー』本編に戻そう。シャン・チーたちがカラオケを楽しんでいる一方、テン・リングスの残党は何やら不穏な動きを見せていた。シャン・チーの妹シャーリンは父ウェンウーに代わってテン・リングスの首領となっており、この武闘派組織を動かそうとしている。最後には「テン・リングスは帰ってくる」とのテロップ。ター・ローの王国では共闘もしたテン・リングスだが、シャーリンは一体何を企んでいるのか……?

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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