『シャザム!【仮!】』のスーツ、まさかの1着100万ドル ─ 監督「驚かない」、費用の内訳は

DC映画『シャザム!』でザッカリー・リーヴァイ演じるシャザムが着用するヒーロースーツは、赤い生地をベースに、光る稲妻、白いマント、金色のガンドレット&ベルトといった、原作コミックスでのシャザムの姿を見事に再現している。
実は、この衣装製作には1着100万ドル以上もの費用がかかっていたという。1ドル110円とすればおよそ1億1,000万円。それが10着あるのだというから驚きだ。
驚きプライスの理由
驚きの値段を語ったのは、本作のコスチューム・デザイナーを務めるリア・バトラー。米Total Filmsのインタビューに応じたバトラーは「1着…、100万ドル以上?それが10着あるんです」と述べ、シャザムの衣装代だけで1,000万ドル掛けていることを明かした。
一般人からすると耳を疑ってしまうような値段だが、本作のメガホンをとるデヴィッド・F・サンドバーグ監督は米Redditにて「タグを見たことがないので正確な数字は分かりませんけど、驚きませんよ」と平然。スーツ1着の値段というよりも、衣装製作のプロセスで様々な追加費用がかかっていることが理由だと分析した。
「このような衣装を製作する際、完璧にするため何回も作り直さないといけないんです。例えば、稲妻部分は何個も作りましたね。一つは違う稲妻の形で、もう一つは違う光り方で…といった風に。生地も違う濃淡、柄、って感じで沢山のバージョンを作りました。しかも、それぞれカメラテストもしないといけないんです。」
「デザインやら生地やら、細かい部分まで全部決定したら、スタントの分も含めて、何着も製作します。撮影中にも改善をしないといけません」と続ける監督。本作の製作を初期から追っているファンは、シャザムのブーツのデザインがある時点から変更されたことに気付いた方もいるだろう。監督はここで「ブーツは元々全く違うデザインだったんです。でもあれは壊れてしまうので、デザインし直す必要がありました」と明かしている。もちろん、再デザインを行えば追加の費用も発生する。「なので、生地に100万ドル使ったとか1着にそんなにかかった言うよりも、何着もコピーやバージョンを作るのに費用がかかったということです。」
スーツへのこだわり
シャザムのスーツには、値段に見合った様々なこだわりが散りばめられている。バトラーによると、本作に登場するシャザムの衣装は、2013年に発売されたDCコミックス「The New 52! Shazam!(原題)」や、古代ギリシャ・ローマ文字の影響を受けているそうだ。
「外のスーツは筋系スーツを覆うスパンデックスでできていて、筋系部分は、ザック(ザッカリー・リーヴァイ)の体型とサイズを強調するため、彼のボディラインに沿って製作されています。」バトラーは「ザックの体型をいつでも確認できるように、彫刻家を雇って彼の彫刻を掘ってもらった」とも明かしている。
また、スーツの背面にはライト用のバッテリーが取り付けられており、「マントがなかったらどうやって隠せばよかったか検討もつきません」とのこと。「配電盤の操作をする人が、遠隔でライトのオンオフを操作するんです。なので、衣装の中には様々な配線があって、26ボルトAA充電池を使用しました。フル充電で2時間ほど使えましたよ。」
ちなみに先のデヴィッド監督による書き込みによれば、「稲妻とガントレットを光らせるための内部配線は細すぎて壊れてしまうので、それも新システムに変えました」とのこと。細かなアップデートの苦労を絶えず繰り返して完成した本衣装の製作には、実に16週間もかかったという。
映画『シャザム!』は2019年4月19日(金)全国ロードショー。お金とこだわりが詰まったシャザムのスーツにも是非とも注目したい。
『シャザム!』公式サイト:http://shazam-movie.jp
Sources: Coveteur, Reddit, SyFy