マーベル「シルバーサーファー」単独映画化、MCUで実現なるか ─ 『マネー・ショート』アダム・マッケイ監督が一時関与認める

マーベル・コミック「ファンタスティック・フォー」のヒーロー、シルバーサーファーの単独映画化企画が、『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2015)のアダム・マッケイ監督に持ち込まれていたことがわかった。
マッケイ監督は『マネー・ショート』のほか、クリスチャン・ベールが米国元副大統領ディック・チェイニーを演じる最新作『バイス』(4月5日公開)、そして『俺たちニュースキャスター』シリーズをはじめとするコメディ映画を数多く手がけてきた。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品では『アントマン』(2015)の脚本を担当、ジェームズ・ガン監督の解雇後に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(邦題未定、原題:Guardians of the Galaxy Vol.3)』への就任を打診されたことも判明している。
シルバーサーファー単独映画化、MCUで実現なるか
事の経緯は少々複雑だ。2018年12月、マッケイ監督はMCU作品を製作するマーベル・スタジオとの再タッグに意欲を示しつつ、「僕がやりたいのはシルバーサーファー」だと語っていた。
2019年1月現在、シルバーサーファーの映像化権は20世紀フォックスが保有している。しかし2019年前半にディズニーと21世紀フォックスの事業統合が完了すれば、その権利はディズニー傘下のマーベル・スタジオへと移る見込み。これを知ったマッケイ監督は「ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)に電話します」と宣言している。
しかしマッケイ監督は、ファイギ社長に電話をかけていなかったようだ。第76回ゴールデングローブ賞の授賞式に登場したファイギ社長は、米MTV Newsのインタビューで「電話はかかってきてません」と発言。インタビュアーはこれを聞いた直後、同じく授賞式の会場にいたマッケイ監督に「電話してないんですか?」と直撃している。すると監督は大笑いしてから、シルバーサーファーをめぐる真相を打ち明けたのだ。
「実際にシルバーサーファーのお話があるんですよ。私のエージェントがよく知っています。(スタジオの)みなさんは喜んでくれましたね。今は『バイス』をやっているところなので、どうなるかはわかりませんが、数ヶ月以内にまた話が出てくるかもしれません。私もすごく楽しみにしているんです。様子を見ましょうよ。」
Is an Adam McKay-helmed Silver Surfer movie actually on its way? Here’s what he had to say about the project on the #GoldenGlobes red carpet pic.twitter.com/38abB1FtJo
— MTV NEWS (@MTVNEWS) 2019年1月8日
ここでマッケイ監督が言及している「シルバーサーファーのお話」とは、2018年2月、まだディズニーとフォックスの事業統合が決定する以前に報じられた20世紀フォックス主導の映画化企画を指しているとみられる。しかしながら事業統合の影響によって、今後、企画の指揮権はマーベル・スタジオとケヴィン・ファイギ社長の手に渡ることになるだろう。
マッケイ監督がマーベル・スタジオとの再タッグやシルバーサーファーの映画化を希望している以上、実現はマーベル・スタジオの意向次第だ。とはいえマーベル・スタジオは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』への就任を打診した以外に、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)でもマッケイ監督になんらかの関与を求めていたという(残念ながらスケジュールの都合で実現しなかった)。シルバーサーファーの映画化企画が動き出す際、再びマッケイ監督に声が掛かる可能性は非常に高そうだ。
ディズニーと21世紀フォックスの事業統合は2019年前半に完了予定。続報の到着はそれ以降となるだろう。
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Source: MTV News(1, 2), Discussing Film