フランク・ミラー、『シン・シティ』映画&ドラマ化権利を再取得 ― ワインスタイン・カンパニーの売却受けて

名作コミック『バットマン:ダークナイト・リターンズ』や『300 〈スリーハンドレッド〉』などで知られる、コミックライター&アーティストのフランク・ミラーが、自身の代表作『シン・シティ』の映画化&ドラマ化に関する権利を再取得したことがわかった。米The Hollywood Reporterが報じている。
1991年よりフランクが手がけたコミック『シン・シティ』は、2005年にロバート・ロドリゲスと自身の共同監督によって同名タイトルにて映画化され、2014年には続編『シン・シティ 復讐の女神』が制作された。この両作に携わっていたのが、2017年にセクハラや性犯罪を告発されたハーヴェイ・ワインスタインが共同設立者を務めるワインスタイン・カンパニー。同社は『シン・シティ』の映像化権を保有していたのである。
ところがハーヴェイの性犯罪が複数告発されたのち、ワインスタイン・カンパニーは巨額の負債を抱えていたことが判明。2018年3月に同社は連邦破産法が適用され、投資会社のランタン・キャピタル・パートナーズによって買収されることが決まっていた。7月16日(米国時間)、ワインスタイン・カンパニーは2億8,900万ドルでランタン・キャピタルに売却されることが報じられている。
こうした動きを受けて、『シン・シティ』をめぐる映像化権の再取得に動き出したのがフランクだった。報道によれば、フランクとランタン・キャピタルは『シン・シティ』第1作の権利とテレビドラマ化権を売却分に含めないことで合意したという。ワインスタイン・カンパニーは2012年にドラマ版を制作するため権利を取得していたが、結果として実現は見送られていた。なおフランクとランタン・キャピタルの合意には、なんらかの理由によって、前出の映画版第2作『復讐の女神』は含まれていないようだ。
なお、今回の権利再取得が今後の展開にいかなる影響を与えるかは不明。映画版を自ら監督するなど積極的なメディア展開を見せてきたフランクだけに、再映画化やドラマ化に向けて動き出す可能性もあるのだろうか…? もちろん確たることは何も言えないが、今は少しばかり期待してみることにしよう。
Source: THR(1, 2), CNN
Eyecatch Image: Photo by Sascha Kohlmann Remixed by THE RIVER