ダニエル・クレイグ、『007 スカイフォール』サム・メンデス監督に酒の勢いでオファーしていた

『007』史上最高の興行成績を誇るシリーズ第23作『007 スカイフォール』(2012)。同作を成功に導いたのはサム・メンデス監督だが、このたびなんとも驚きなオファーのされ方をしていたことがわかった。オファーした張本人であるダニエル・クレイグが、ジェームズ・ボンド役を卒業した今、当時を振り返っている。
米The Hollywood Reporterのポッドキャストでダニエルが振り返ったのは、俳優ヒュー・ジャックマンの主催で行われたクリスマスパーティーでの出来事。ダニエルとヒューは、2009年の舞台「A Steady Rain」で共演している。『スカイフォール』の製作が初期段階にある頃に行われたパーティーの場で、ダニエルはサム・メンデス監督と久々の再会を果たしたのだとか。まさか、そこでの会話からシリーズ最高傑作の呼び声も高い『スカイフォール』が生まれようとは……。
「あの時は間違いなく少し酔っていましたね。サムが夜遅くに現れたんです。本当に突然で。彼とはしばらく顔を合わせていませんでした。『ロード・トゥ・パーディション』ぶりでした。一緒に座って、一緒に飲んで。その時僕たちは監督たちの話をしていたので、急に思いついたんです。彼と座っていたら、ぎらぎらと確信してきて、こう言ってしまったんです。“これ、たぶんまだ言っちゃいけないことなんですけれど、次の『007』で監督したいですか?”って。」
『ロード・トゥ・パーディション』とは、2002年にサム・メンデス監督がメガホンを取った映画。同作の出演者だったダニエルは、およそ10年ぶりに監督と思わぬ再会を果たしたということだ。そんなダニエルからの突然の“オファー”に、メンデス監督は「はい」と一言だけ答えたという。しかし、酔っていたダニエルはというと、自分が言ったことの重大さを悟ったのか、「今すごく(酔っていて)ダメダメだな」というようにその場をやり過ごしたそう。
「こうやって監督をオファーする前に、他に話さなければいけない人は間違いなくいました。僕のやることではないですから」と当時を振り返るダニエル。続けて「でも酔っていたんです!ああ言うほかないでしょう?」と若干開き直り気味?でもある。しかし、今振り返ってみると、その直感は間違ってはいなかったということだから、結果オーライだ。『スカイフォール』後、メンデス監督は『007 スペクター』(2015)にも続投した。
ちなみに、ダニエルの酔いエピソードとしては、2005年にジェームズ・ボンド役が決定した後に誰にも言えなかったのでセルフでプチパーティを開き1人で酔ったという話や、ピアース・ブロスナン版『007』シリーズで悪役のオーディションを翌日に控えていた友達のマーク・ストロングと二日酔いになるほど飲んでいたという話もある。
Source: THR