『アベンジャーズ』ルッソ兄弟、マーベル&DCのライバル関係描くドキュメンタリーを製作へ ─ 人気ヒーロー誕生の背景、共生と対立の50年間

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)監督のアンソニー&ジョー・ルッソが、マーベルとDC、アメコミ2大企業のライバル関係を描くドキュメンタリー番組の製作総指揮を務めることがわかった。米国の新映像配信サービス「Quibi」が発表した。
ルッソ兄弟がプロデュースする本作「スラグフェスト(原題:Slugfest)」は、50年間にわたるマーベルとDCのライバル関係を描いたノンフィクション作品『Slugfest: Inside the Epic, 50-year Battle between Marvel and DC(原題)』にインスパイアされたシリーズとなる。いまや映画界にもなくてはならない存在となった「コミック」というアートフォームの発展を追いかけながら、マーベル・DCの両社がいかに競い合い、クリエイティブ面の革新に取り組み、そして業界を成長させてきたのかが描かれるという。
「コミック史の知られざる一面を照らし出す」という本作では、マーベル&DCの人気キャラクターを生み出し、描いてきたクリエイターがそれぞれのストーリーを語る。また、時にライバル関係であり、時には共生し、競い合いながらコミックの地位を高めてきた両社の関係性も示されるとのこと。1970年代に実現した、スパイダーマンとスーパーマンによる、初めての「マーベル&DCクロスオーバー」の背景も掘り下げられる。すでに「DCとマーベル、両方のファンにとっての宝」になると宣言されているあたり、製作陣の自信がうかがえるというものだ。ちなみに、タイトルの「スラグフェスト」とは「激しい戦い」「激しい打ち合い」の意。
シリーズの監督を務めるのは、ヘヴィロックバンド「ラム・オブ・ゴッド」や、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でも知られるデロリアンの生みの親ジョン・デロリアンなどのドキュメンタリー映画を発表してきたドン・アーゴット&シーナ・M・ジョイス。2017年には、バットマンとクリエイターのビル・フィンガーを扱った「バットマン&ビル(原題:Batman & Bill)」(2017)も製作している。
製作・配信を担当する「Quibi」は、原則として全コンテンツが1本あたり10分前後という“短編映像専門”の新サービス。オリジナル作品にはスティーブン・スピルバーグ、ギレルモ・デル・トロ、アントワーン・フークア、サム・ライミ、ジェイソン・ブラム、スティーブン・ソダーバーグといったそうそうたるフィルムメーカーが企画に携わっている。2020年4月、米国でサービス開始(日本での展開は不明)。
Sources: ComicBook.com, Variety