『ランボー』前日譚映画、シルベスター・スタローンが製作を熱望 ─ 「最高の人間だった彼を、戦争が変えてしまった」

ハリウッドを代表するアクション俳優のひとり、シルベスター・スタローンが、自身の代表作『ランボー』シリーズの前日譚映画を熱望している。
『ランボー』シリーズは1982年に第1作が製作されたのち、1985年に第2作『ランボー/怒りの脱出』、1988年に第3作『ランボー3/怒りのアフガン』、20年後の2008年に『ランボー/最後の戦場』が発表された。そして2019年、シリーズの完結編と目される第5作『ランボー:ラスト・ブラッド(邦題未定、原題:Rambo: Last Blood)』が公開される。しかし今、スタローンは自身が出演しない『ランボー』の新展開を期待しているようにも思われるのだ。
このたび米Screen Rantの取材では、スタローンが“若き日のジョン・ランボー”についてのアイデアを明かしている。
「ランボーが16歳、17歳だったころのことをよく考えていました。プリクエル(前日譚)が作られればいいなと思っているんです。ランボーは、人々が出会えるかぎり最高の人間だった。チームのキャプテンだったし、学校では一番人気のある子どもで、優れたアスリートだったと思います。まるでジム・ソープ(編注:1910~1920年代に活躍したスポーツ選手)のようなね。だけど、戦争がランボーを変えてしまった。それ以前の彼は、きっと完璧な男だったと思います。」
スタローンが提案しているのは、戦争の傷を負うよりも以前、すなわち『ランボー』第1作に登場するよりも前の、希望に燃えていた学生時代のジョン・ランボーを描くというアイデアだ。そんなランボーが戦争に向かい、いかにして暴力的な人物に変貌したのかを、より細部にわたって描く余地もあるだろう。同じくスタローンの代表作『ロッキー』シリーズは、“次の世代”であるクリードを主人公とする『クリード』シリーズが展開されているが、『ランボー』シリーズも時間を遡れば継続は可能というわけである。あとは、どれだけのファンがランボーの前日譚を観てみたいかということに尽きるだろう。
なお、最新作となる『ランボー:ラスト・ブラッド』において、重度のPTSDに苦しむランボーは、アリゾナ州の牧場で穏やかな日々を過ごそうとしているという設定。しかし牧場主マリアの孫娘ガブリエラがメキシコで失踪するという事件が発生し、ランボーがメキシコへ渡ると、事件の背景に人身売買組織の存在があることが発覚。妹を誘拐されたジャーナリスト・カルメンとともに、ランボーは組織との戦いに身を投じていくことになる。長きに渡ったランボーの物語には、果たしてどんな結末が用意されているのだろうか。
映画『ランボー5:ラスト・ブラッド(邦題未定、原題:Rambo V: Last Blood)』は2019年9月22日に米国公開予定。日本公開情報も待たれるところだ。
Source: SR