『スパイダーマン:スパイダーバース』テレビアニメ版スピンオフ作品の製作が検討中 ─ 米報道

映画版「スパイダーマン」シリーズの新機軸となるアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』は、製作を担当するソニー・ピクチャーズに大きな可能性をもたらす作品となった。
米New York Timesが報じたところによると、ソニーは『スパイダーマン:スパイダーバース』の登場キャラクターを主人公とするテレビアニメ作品の製作を検討しているという。第76回ゴールデングローブ賞でアニメ映画賞を受賞するなど、非常に高い評価と興行成績を記録している本作が、早くもスクリーンのみならずテレビの世界へ進出する可能性が浮上したわけだ。
今回の報道では、具体的に『スパイダーマン:スパイダーバース』のテレビアニメ化企画がどのような段階にあり、どんなキャラクターが主人公の候補として挙がっているのかは明かされていない。それでも、「時空の歪みによって複数の次元からスパイダーマンたちが集結してくる」という本作の設定は、スピンオフアニメなどシリーズの拡大にはうってつけだろう。すでに米国などでは、ペニー・パーカーやスパイダーハム、スパイダーマン・ノワールといったキャラクターの人気が高まっているのだ。
『スパイダーマン:スパイダーバース』は、すでに続編映画の企画が始動しているほか、スパイディの能力を有する女性キャラクターを主人公とするスピンオフ映画『Spider-Women(仮題)』の企画も進行中。さらにテレビアニメも始まれば、さまざまなメディアでいろんなスパイダーマンの物語が描かれていくことになり、まさに“複数の世界で複数のスパイダーマンが活躍する”状況が現実化するのである。
そもそもスパイダーマンというキャラクターは、1967年に初めてテレビアニメ化されて以降、現在まで折に触れてシリーズ作品が製作されてきた。テレビアニメというメディアとの親和性の高さは50年以上の歴史が証明しているだけに、スパイダーマン映画に新風を吹かせた『スパイダーマン:スパイダーバース』が、今度はテレビアニメ版「スパイダーマン」にどんな革新をもたらすのかにも注目が集まりそうだ。
『スパイダーマン:スパイダーバース』
本作の主人公は、従来の映画版でおなじみピーター・パーカーではなく、ニューヨーク・ブルックリンに暮らす中学生マイルス・モラレス。スパイダーマンではあるが、力をうまくコントロールできないモラレスは、あるとき、時空が何者かによって歪められる危機に直面。マイルスはピーターの指導を受けて一人前のスパイダーマンになるべく訓練を開始する。そんな中、女性スパイダーマンのスパイダーグウェンが次元を越えてマイルスの世界にやってくるのだった。
映画『スパイダーマン:スパイダーバース』は2019年3月8日(金)全国ロードショー。
『スパイダーマン:スパイダーバース』公式サイト:http://www.spider-verse.jp/
Source: NYT