『スパイダーマン:ホームカミング』ニック・フューリー、ウォーマシン、ヴィジョン登場の可能性あった ─ アイアンマン以外に検討されたヒーローたち
いまやマーベル・シネマティック・ユニバースのお楽しみのひとつは、映画をまたいで複数のヒーローが共演することだ。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)という大型クロスオーバー作品で初登場したスパイダーマンの単独映画、『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)も例外ではない。“新人ヒーロー”ピーター・パーカー/スパイダーマンの隣には、“師匠”トニー・スターク/アイアンマンの姿があるのだ。しかも本作の準備段階では、アイアンマン以外のヒーローが登場することも検討されていたという。
ニック・フューリー、ヴィジョン、ウォーマシン登場の可能性あった
『スパイダーマン:ホームカミング』を手がけたジョン・ワッツ監督は、自身が監督に就任する以前、自分が目指す作品のトーンをマーベル・スタジオに提案するための映像を製作していた。米io9によると、そのテスト映像でピーターの師匠となっていたのは、トニー・スタークではなくニック・フューリーだったという。もっとも監督自身は、当時、フューリーをどのように活躍させるかまでは考えていなかったらしい。
「どんなシチュエーションにするかまでは分かっていませんでした。だけど、彼は面倒に巻き込まれたい人だろうと思っていたんです。」
ワッツ監督は『ホームカミング』製作以前、マーベルとの最初の話し合いからピーター&ニック・フューリーのタッグを望んでいたそう。続編『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』でフューリーの参戦が実現したのは、まさしく悲願達成ともいうべきことなのだ。なお『ファー・フロム・ホーム』のプロモーションで、ワッツ監督はピーターとフューリーの関係性をこうも語っていた。
「理想的なティーンのヒーローであるピーター・パーカーと、ニック・フューリーのような、疲れ切って嫌気のさしているスーパー・スパイを対面させたいとずっと考えていました。対立関係、人間関係を掘り下げるには最高のコンビネーションだと思っていたんです。」

また本作のアートブック『Spider-Man: Homecoming – The Art of the Movie』では、フェリーでのアクションシーンのコンセプトアートにウォーマシンとヴィジョンが描かれているのが確認できる。残念ながら劇中にウォーマシンとヴィジョンは登場しないものの、プリプロダクション(事前準備)の段階では登場の可能性も検討されていたようだ。
ともあれ、ワッツ監督をはじめとする製作チームは、本作の軸をピーターとトニーの師弟関係に絞り込んだ。『ホームカミング』を構想するにあたり、ワッツ監督は『シビル・ウォー』で描かれたピーター&トニーの関係について深く考えたことを明かしている。
「トニー・スタークは15歳の少年を引き抜いて、ドイツでのとんでもない冒険に連れて行く。疑問を抱いてしまうようなことをやっているわけです。しかも、ピーターが次に登場するのはクイーンズの寝室ですよ。“どうしよう?”って思いましたね。疑問はたくさんありました。トニーはどこまで深く考えていたのか、ピーターはトニーとの関係をどう思っているのか、トニーには責任を引き受ける準備があるのか。気になる疑問、興味深い疑問がたくさん浮かんだので、それらを(『ホームカミング』の)物語の出発点にしたんです。」
映画『スパイダーマン:ホームカミング』ブルーレイ&DVDは発売中。『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は2019年6月28日(金)より世界最速公開中。
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』公式サイト:http://www.spiderman-movie.jp/
Source: io9