【ネタバレ解説】『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』スノークとは結局何だったのか、目的が明らかに

この記事には、映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のネタバレが含まれています。すでに作品を鑑賞された方向けの内容となりますのでご注意下さい。なお、このページをSNSにてシェア頂く際は、記事内容に触れないようお願い致します。
スノークの正体、ついに明かされる
『スカイウォーカーの夜明け』は、スノークがクローンであることを暗示した。映画冒頭、シスの隠された惑星エクセゴルに潜んでいたパルパティーンの隠れ家に、複数体のスノークが収められた怪しげな容器が確認できるのだ。
パルパティーンはここで、「スノークによく鍛えられたようだな」「スノークは余が作った(I made Snoke)」と明かす。部分的ではあるものの、2015年以来の謎だったスノークの真実が明かされる瞬間だ。それは想像以上にさりげなく、あっさりとした開示だったが、この意図とは。
本作編集のメリアン・ブランドンは米Huffpostに、「見ただけで物語るもの」を創り上げることに喜びを覚えたと語る。「上手くいったと思います。セリフのやりとりをそれほど変える必要もなかった。ただ1ショットを見れば、何となく分かる。そういうの、好きなんです。背景に映り込んだものをチラリと見ただけで、“ああ、そういうことね”って分かるようなものが。」
製作陣は、本編で語られる情報については必要最低限にとどめたということだろう。それでも少し物足りない気もするので、ここでは作品設定を収めた書籍「Star Wars The Rise of Skywalker The Visual Dictionary」を頼りにしてみよう。
スノークを生み出したのはシス・エターナル
同書は『最後のジェダイ』スノーク暗殺の出来事について「スノークの存在意義は全て、この瞬間のために作られたものだった。カイロ・レン最後の試練となることだ」と記している。
スノークを作り出したのは、シスの復活を望むカルト組織、その名もシス・エターナル。エクセゴルでファイナル・オーダーのシス艦隊を密かに製造していたのも彼らだ。パルパティーンとシス・エターナルは、カイロ・レンがシスの遺産を受け継ぐ存在と見込み、これを試すためにスノークを作ったのである。彼らはスノークを通じてファースト・オーダーを操り、カイロ・レンを鍛え、そして最終的には、レンがマスターとなる試練を与えたのだという。師の期待と命令を裏切って殺害するという、“ずる賢さ”が備わっているかを見抜くために。
ちなみにパルパティーン/ダース・シディアスは、かつての師ダース・プレイガスを暗殺し、自らシス・マスターとなっている。レジェンズ設定ではあるが、シスは自分の師匠を殺すことでマスターに昇格するというのが伝統なのだ。スノークはシスではないものの、カイロ・レンに暗殺させる試練を密かに仕向けていたということであれば、シスの理にかなっているとも言える。(『スカイウォーカーの夜明け』で、パルパティーンがレイに自分を殺すよう迫ったのも、この道理による。)
ところでクローン技術といえば、生前のパルパティーンが軍事力整備に利用したものだった。ストーム・トルーパーの前身であるクローン・トルーパーは賞金稼ぎジャンゴ・フェットをオリジナルとした部隊だ。スノークもクローンなのだとしたら、そのオリジナルは一体誰なのだろう?演じたアンディ・サーキスによれば「数百歳」で、顔の傷は「過去の戦闘」によるものだと言うが……。
▼ スノークの記事
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Source:Huffpost
Pablo Hidalgo「Star Wars The Rise of Skywalker The Visual Dictionary」2019,DK Children