ザック・スナイダー新SF『Rebel Moon』Netflixで始動 ─ 黒澤明風『スター・ウォーズ』企画が形変え実現

『マン・オブ・スティール』(2013)などのザック・スナイダー監督が、Netflixで新たな大作SFファンタジー映画『Rebel Moon』を手がけることが明らかになった。スナイダーは監督、製作、共同脚本を手がける。Netflixとは『アーミー・オブ・ザ・デッド』(2021)からの連続タッグだ。米The Hollywood Reporterが報じている。
物語は、銀河の辺境の平和なコロニーがバリサリウスという暴君の軍隊に侵略されるところから始まる。絶望した人々は、謎の過去を持つ若き女性を送り出し、近隣の惑星から戦士をかき集め立ち上がるという内容だ。スナイダーは本作が巨大なIP(知的財産)になると嬉しいと話しているから、シリーズ化、フランチャイズ化も視野に入れていると見られる。
実はこの企画、ザック・スナイダーが過去に『スター・ウォーズ』のために構想していたものだ。スナイダーは2012年頃、黒澤明監督の『七人の侍』にインスパイアされた『スター・ウォーズ』映画企画をルーカスフィルムに持ち込んでいたと伝えられている。結局、ディズニーのルーカスフィルム買収などの事情で実現しなかったが、その後もスナイダーは企画を温めていた。2021年5月のポッドキャスト番組では、「スター・ウォーズの世界からは離れて、自分のためのSFとして取り組んできている」「僕の中の11歳の部分が、まだ作りたがっている」と話していた。
実際のところ、スナイダーは『アーミー・オブ・ザ・デッド』製作と同時に本企画の練り直しを行っていたようだ。『アーミー・オブ・ザ・デッド』からも、脚本のシェイ・ハッテンが参加。ほか、スナイダーの代表作『300 〈スリーハンドレッド〉』(2006)脚本のカート・ジョンスタッドも参加する。スナイダーの妻で映画プロデューサーのデボラ・スナイダーも加わる。
「僕は黒澤明ファン、そしてスター・ウォーズファンとして育ちました。SFや偉大なアドベンチャーへの僕の愛が詰まっています」とスナイダー監督。製作は2022年初頭にも開始する見込みで、これがスナイダーにとって次回監督作となる。「ずっと取り組んできた企画です。かなり長い間」ともコメントしているが、ルーカスフィルムに打診してから実に10年越しの実現となるのだから、感慨深いものがあるはずだ。
Source:The Hollywood Reporter