『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』全米公開2週目、前週比65%の下落 ─ 米メディア厳しい目

全米では公開2週目を終えた『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』が飛行高度を落としているという。
2018年5月25日に全米で公開された『ハン・ソロ』は、ディズニー製作の『スター・ウォーズ』作品としては最低額の週末興行収入で発進。『帝国の逆襲』でベイダーにハイパードライブ回路を切られたミレニアム・ファルコン号のごとく、芳しくない立ち上がりだった。
2度目の週末となった2018年6月1日〜3日の3日間記録は、前週比から一気に65.3%落とし、2,930万ドルの推定。同じアンソロジー・シリーズの『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』同記録6,400万ドルの半分以下という結果となる見込みだ。米Forbsは、6月1日の単日前週比77.2%の下落を強調。これは、『最後のジェダイ』の同下落率76%よりも大きい。
公開時期への懸念もあった。米The Hollywood Reporter誌は、直前に公開された『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)や『デッドプール2』の影響を一因としていた。日本でも6月1日に公開された『デッドプール2』は、日本国内で週末動員ランキング1位の好スタート。週末興行収入は全世界合計4,160万ドルの見込みだ。うち、日本が挙げた550万ドル成績の寄与が大きい。『ハン・ソロ』は、思わぬ強敵となった『デッドプール2』全米公開と僅か一週間差であったことから、『デッドプール2』に客足を奪われている部分もあるはずだ。とすれば、公開をおよそ一ヶ月、6月29日にずらし込んだ日本公開日は戦略的であるようにも思える。
『スター・ウォーズ』の呪縛
それにしても、『ハン・ソロ』は『スター・ウォーズ』の呪縛に遭っているようにも見られる。この度の週末記録を受け、Variety、The Hollywood Reporter、Deadline、Forbsといった主力誌はこぞって興行収入の下落率を指摘。2週目の記録が『ファントム・メナス』(1999)『クローンの攻撃』(2002)『シスの復讐』(2005)から成るプリクエル・トリロジーのいずれの記録にも及ばなかった点や、一大市場である中国での不振に触れている。
それでも、『ハン・ソロ』は全米公開以来、興行収入ランキング1位で飛び続けているのである。米ウォルト・ディズニーは、スタジオが『ハン・ソロ』に寄せていた期待が大きすぎたことを認めているが、この問題は偉大なる『スター・ウォーズ』の新作の結果として見るかどうかで大きく見方が異なるだろう。
Source:Variety,THR,Deadline,Forbs