女性版スパイダーマン映画、MCUに関係する可能性 ─ 『ブックスマート』監督がケヴィン・ファイギに言及

米ソニー・ピクチャーズ製作、マーベル・コミックを原作とする「スパイダーウーマン」の新作映画(タイトル未定)が、マーベル・シネマティック・ユニバースに関係するのではないかという推測が広がっている。監督に就任した『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』のオリヴィア・ワイルドによる“不可解な発言”がきっかけだ。
このたびポッドキャスト「Shut Up Evan」に登場したオリヴィアは、マーベル映画への参加について尋ねられると、「言えるのは今までで一番楽しみってこと。物語を描ける機会をもらえたってこともそうだし……ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)の攻撃をかわさなきゃ、ってこともそう」とジョークを交えて回答。しかし、これが米国メディアやファンの間でにわかに話題を呼んでいるのである。

なぜかといえば、映画版「スパイダーウーマン」はソニーが製作する作品であり、通常ならばケヴィン・ファイギは関与しないとみられるためだ。トム・ホランド主演の『スパイダーマン』シリーズは例外的にマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に組み込まれているため、マーベル・スタジオとファイギ社長が深く関与しているが、『ヴェノム』(2018)や『モービウス』(2021)、『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)などの“ソニー製マーベル映画”にファイギは参加していない。
もしも本当にオリヴィアが「ファイギの攻撃をかわさなきゃ」いけない、すなわち「スパイダーウーマン」にファイギも関与しているのだとすれば、それはMCUとの間でなんらかの繋がりが生じている可能性を意味する。もちろんオリヴィアの発言はジョークにすぎないのかもしれないが、マーベル・スタジオとソニー・ピクチャーズは『スパイダーマン』第3作(タイトル未定)をめぐって新たな契約を結んでいるため、完全にありえない話とも断じにくいのだ。今後の『スパイダーマン』関連作品がどう扱われるのかは、『スパイダーマン』第3作の公開まで誰にもわからないとさえ言っていい。
ちなみにオリヴィアは、女性のフィルムメーカーがヒーロー映画に次々と進出している現状を非常に喜んでおり、自身の関わり方についても「自分が監督として物語を語れるだけでなく、物語を作ることができる。それが私にはすごく大事なことでした」と語っている。「男性と同じように物語を語るだけでなく、物語そのものを見直していくということです。そして私が言える限り、業界がサポートしてくれている。そういうことをずっと求めてきた先人がいて、ようやく実現して、そこに私が参加できていることをとても幸せに思います」。
映画版「スパイダーウーマン」では、脚本を『ブックスマート』のケイティ・シルバーマンが担当。プロデューサーは『スパイダーマン』シリーズのエイミー・パスカルが務める。本作はソニーが以前から開発してきた企画だが、既報によればオリヴィアを中心にコンセプトの刷新が行われているという。
Source: Shut Up Evan