『スパイダーマン』続編にデッドプール登場の噂、マーベル社長が否定 ─ ヴェノムとの共演は「ソニー次第」

マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が、映画『スパイダーマン』シリーズの第3作でデッドプールがマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に合流し、スパイダーマンと共演するとの噂を否定した。
2019年5月下旬、米国のファンブログを発端に広がった「『スパイダーマン』3作目にデッドプールが登場する」との噂は、根拠も不明瞭なまま、主にSNSを通じて世界的に拡散された(ディズニーの映像配信サービス「Disney+」で単独ドラマが製作されるとの噂もあった)。米ComicBook.comは、このたびケヴィン社長に噂の真偽を直接確認し、「その話は事実ではありません」との証言を得ている。
ウォルト・ディズニー・カンパニーと20世紀フォックスの事業統合により、X-MENやデッドプール、ファンタスティック・フォーといった、これまでフォックスにて映像化されてきたヒーローは、いずれMCUへの合流を果たす見込み。したがって、将来的にスパイダーマンとデッドプールの共演が実現する可能性はあるが、ひとまず『スパイダーマン』第3作で共演するとの説は否定されたわけである。
ケヴィン社長は、フォックスの所有していたヒーローについて「いつ、どのように(MCUに)組み込むか、今後について話し合っているところです」と述べた。米Fandangoでは、現時点で話し合いは初期段階にすぎないことも明らかにされている。
「あらゆる企画の会議は、良いアイデアと楽しいアイデアから始まります。マーベルのコミックでこういうことができたらな、これはどうかな、あれはどうかな、あのキャラクターが使えたらな、と。そういうことが『スパイダーマン:ホームカミング』で実現して、今ではフォックスのキャラクターもそのポジションにいる。大きな“もしも”を実現できるわけですよ。」
X-MENやデッドプール、ファンタスティック・フォーが各自の単独映画で初登場するのか、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)におけるスパイダーマンやブラックパンサーのような形で初登場するのかについて、ケヴィン社長は“どちらもありうる”との姿勢を示している。すべては「描きたいストーリーにかかっている」ということだ。とにかく今は、多くのヒーローの権利がマーベルの手に戻ったことを喜んでいるようである。「アイデアが生まれ、そして機会があれば、彼らを使うことができる。とても良いことだと感じています」。
一方で、いまだ微妙な関係性にあるのが、ソニー・ピクチャーズが権利を有するヴェノムの存在である。マーベル・スタジオとソニーの事業提携により、スパイダーマンはMCUへの合流を果たしているが、スパイダーマンとヴェノムの共演となれば話は別だ。トム・ハーディ主演『ヴェノム』(2018)公開時、関係者はスパイダーマンとの共演に熱意をみせていたものの、その後の動向はわからない。
米Cinema Blendにて、ケヴィン社長はスパイダーマンとヴェノムの共演について「いずれ実現しそうですよね」と語りつつ、「おそらくはソニー次第だと思います」との見解を明かした。「ソニーが両方のキャラクターを持っていて、ヴェノムは彼ら独自の世界にいる。『ヴェノム』の新作がどんな計画なのか、新作を作るのかどうかも僕は知らないんです」。
Sources: ComicBook.com, Fandango, Cinema Blend