スピルバーグ版『ウエスト・サイド・ストーリー』は「一級品」「輝きを放っている」、舞台版作詞家スティーヴン・ソンドハイムが絶賛

巨匠スティーブン・スピルバーグ監督が、伝説的ミュージカル作品を再び映画化する『ウエスト・サイド・ストーリー』を、1957年に初演を迎えた舞台で作詞を務めたスティーヴン・ソンドハイムが絶賛している。「Maria」 「Tonight 」「America」など、心に響く名曲を手がけた人物である。
御年91歳を迎えたソンドハイムは、『ウエスト・サイド物語』をはじめ、『太平洋序曲』『スウィーニー・トッド』『イントゥ・ザ・ウッズ』など、数々のミュージカル作品で作詞・作曲を手がけてきた巨匠である。このたび、スティーヴン・コルベアが司会を務める米トーク番組に出演したソンドハイムは、スピルバーグ監督による新たな『ウエスト・サイド・ストーリー』を鑑賞済みだそうで、その感想をシェア。「ものすごくいいですよ」と太鼓判を押している。「みんな(劇場に)行ってください。良い時間を過ごせますから」。
また、「このショーをよく知っている人にとっては…」と前置いたソンドハイムは、「リアルなサプライズがいくつかあります」と往年のファンには嬉しい予告もしている。ソンドハイムによれば、本編で見られるサプライズについては、脚本のトニー・クシュナーが重要な役割を果たしているという。クシュナーは本作で、スピルバーグ監督と『ミュンヘン』(2005)『リンカーン』(2012)に続く再々タッグを組む。
「クシュナーが、ストーリーでの曲の使い方を意識しながらとっても独創的で驚かされるようなことをやってのけています。全体が真の輝きを放っていて、真のエネルギーもあります。それでいて、新鮮味もあるんです。」
続けてソンドハイムは、極めつけに「すごく一級品です」と発言。称賛が止まらない。最後には「ミュージカル映画は作るのが難しいと思うんです」と長年のキャリアで培った見識を踏まえながら、「スピルバーグとクシュナーは、ほんとうにバッチリきめています」と賛辞を送った。
サプライズといえば、本作には現代の若手キャストが起用されているなかで、1961年の映画版でシャークスのリーダーの恋人アニータを演じ、アカデミー助演女優賞を受賞したレジェンド女優リタ・モレノが帰ってくる。アンセル・エルゴート扮するトニーの良き理解者を演じているという。ソンドハイムは「いくつか」と言っていたが、他にもまだお披露目されていないサプライズもあるということだろうか。
ちなみに、ソンドハイムが生み出した劇中歌「Tonight」をフィーチャーした本作の日本語版予告編も到着している。以下にて、チェックしてみよう。
映画『ウエスト・サイド・ストーリー』は、2021年12月10日(金)に全国ロードショー。
Source: The Late Show with Stephan Colbert