『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』はなぜリークしたのか?出どころは「おそらく外注業者」とVFX担当者

衝撃サプライズてんこ盛りだったマーベル映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)だが、封切り前から本編やセットの映像や写真がリークしてしまう騒動もあった。
この記事には、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のネタバレが含まれています。
中でもネットを騒がせたのが、スパイダーマンスーツを着たアンドリュー・ガーフィールドが座り込んで鉄パイプを掴んだ姿の映像。これは、ガーフィールドやトビー・マグワイアの復帰がまだ極秘だった頃からネットで拡散されてしまっていたもので、結局のところ、このリークは本物だった。
『ノー・ウェイ・ホーム』最大のサプライズが事前にバレてしまうこの騒動、製作舞台裏では一体何人のクビが飛んだのかと想像すると背筋も凍る。本作でVFXスーパーバイザーを務めたケリー・ポート氏はYouTube番組で、リーク騒動について言及している。
『ノー・ウェイ・ホーム』ほどの大作とあって、制作に携わる人が「ものすごい数」だったというポート氏。そのため、「必ずしもVFXチームが出どころではない」としながらも、「今回の場合はVFXチームか、あるいは外注業者からリークしたのだと思う」と見ているようだ。
ポート氏によれば、リークを起こした人物は当然ながら「クビになる。永遠に」。「はじめにマーベル/ソニーから視覚効果スタジオにシークエンスが送られきた時に、自分の名前のウォーターマーク(透かし文字)が入っている。そうやって(リークを)予防していたんですけどね」と説明している。
『ノー・ウェイ・ホーム』の場合、話題になっているアンドリュー・ガーフィールドのセット映像のほか、世界解禁前の予告編映像(それもVFX処理が途中のもの)などがリークされたこともあり、それらは担当スタッフの名前とみられるウォーターマークが入った状態で再生されたものを、スマホのカメラで撮影したような映像だった。ウォーターマークを見れば、リークの出どころは一目瞭然。愚鈍に思われるが、ポート氏の言うようにチームの人数が膨大だったため、一部コンプライアンス意識の行き届いていない者がいたということなのかもしれない。
リーク事件は、映画の秘密を守るべく懸命に働くスタッフやキャストらが迷惑被ることとなった。サプライズが事前に暴かれてしまったアンドリュー・ガーフィールドは番組でリークについて突っ込まれ、「あれはフォトショップだよ!」と誤魔化しに苦しんだ。今では、「誰も僕の言うことを二度と信じない」とオオカミ少年の境地に至ってしまっている。
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Source:Corridor Crew