【ネタバレ】『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』メイおばさんはピーターのロールモデル ─ 脚本家が語る「試練」

この記事には、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のネタバレが含まれています。
3部作の完結編となった『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、ドクター・ストレンジの呪文により時空が歪み、マルチバースの扉が開かれた。その結果、ドクター・オクトパスをはじめ、グリーンゴブリン、エレクトロなどピーターの宿敵たちが集結することに。スパイダーマン・ファンはこの展開に歓喜に満ち溢れたに違いない。しかし、それと同時に悲しみに打ちのめされる展開が用意されていた。それがメイおばさんの死だ。
『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)とピーターは幾度に渡り苦難を乗り越えてきた。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)ではアイアンマン/トニー・スタークを目の前で失いながらも、それを糧にさらなる成長を遂げたのだ。そんなピーターは本作では、ユニバースを超えて集結した宿敵たちを、そのまま元の世界に戻すのではなく、彼らを治療するために奮闘していく。
しかし、ピーターの正義感に溢れた決断は、犠牲を伴わずに得られるものではなかった。物語の中盤、メイおばさんはグリーンゴブリンのパンプキンボムによって息を引き取ってしまう。その結果、ピーターはかつてないほどの喪失感を味わうことになるのだ。この展開を用意した脚本家のひとりであるエリック・ソマーズは、「ヴィランたちを救う決断には、ピーターが本当の意味で代償を払う必要があると感じていました」と、Varietyのインタビューにて説明している。
メイおばさんは支援団体の代表者で、“全ての人に救いを手を”という信念を持っており、ピーターにも同じことを教えてきた。共同脚本家のクリス・マッケナは、「ピーターはメイが教えてくれたことを実行しようとしていたのですが、そのせいで犠牲を払うことになったのです」「そのような試練を受けたことがない彼は、その道徳性に疑問を持ち始めていく」。“大いなる力には大いなる責任が伴う”ことを知ることになったピーターは、揺らぐ信念と向き合いなら、乗り越えていくことになるのだ。
マーベルのオフィシャルインタビューにてトム・ホランドは、「ピーターとメイの関係は、物語の核となる重要なものでした」としながら、「このシーンは誰も予想していなかったような、突然の出来事です。観客たちにとって本当に辛いものになるでしょう」と伝えている。
またMJ役のゼンデイヤは、「メイは素敵な若者を育て上げ、それを自分自身の力でやり遂げました。それにもかかわらず彼女は正当な評価を得ていません」「メイに捧げます!」と声をあげた。メイおばさんはピーターのロールモデルであるといい、ホランドもまた「メイに捧ぐ!」と賛同している。
ありがとう、親愛なるメイ・パーカー。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は公開中。
▼『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の記事
「大ヒット映画の主役は白人男性が多い」は本当か?そのカラクリは ─ 米研究 この結果、どう見るか 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『ノー・ウェイ・ホーム』金曜ロードショーで2週連続放送決定 みんなで観ようぜ 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』あの感動シーンは幻になっていたかも?女神像バトルの別案アートが公開 予備用…? 『スパイダーマン』トム、トビー、アンドリューの3兄弟、今もグループチャットで近況報告しあっている ─ グルチャ名は「スパイダーボーイズ」 尊い スパイダーマンのイベント「スパイダーマン/スイング・イントゥ・ザ・マルチバース!」開催決定 ─ 等身大スパイダーマン登場、新作グッズ多数展開 『アクロス・ザ・スパイダーバース』記念