『スーサイド・スクワッド』ディレクターズカット版は実現予定なし ─ ワーナーCEOが回答「製作しません」

DC映画ユニバースには、『ジャスティス・リーグ』(2017)以外にも監督の意向とは異なる形で公開された映画が存在する。それが『スーサイド・スクワッド』(2016)だ。
2020年5月、ザック・スナイダーが『ジャスティス・リーグ』(2017)を自身の初期構想に基づいて蘇らせる、“スナイダー・カット”こと『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』の製作を発表した。DC映画に限らず、監督の意向とは異なる作品に仕上がった映画は決して少なくないが、こうしたケースは異例といえるだろう。
それに追随するような形で、『スーサイド・スクワッド』の“エアーカット”が存在することを、デヴィッド・エアー監督自ら明かしていた。『スーサイド・スクワッド』の劇場公開版は監督の意図した構想にはなっておらず、エアーカットでは自身の意図が存分に反映されたものになるというわけだ。2019年には、ハーレイ・クインに焦点を当てた物語を当初構想していたことも監督自ら伝えていた。
この度、『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』がついに米国で配信開始された。それにあわせて、『スーサイド・スクワッド』エアーカットの存在に再び注目が集めることに。しかし残念ながら、『ジャスティス・リーグ』のようにはならなそうだ。なぜなら、米Varietyのインタビューにて、ワーナー・メディア・スタジオのCEOアン・サーノフが、「デヴィッド・エアーによるカット版は製作しません」と答えたからだ。
この発言は瞬く間に拡散されて、Twitter上では、「#ReleaseTheAyerCut」のハッシュタグでファンからの運動が行われることにまで発展したのである。4万件以上の投稿がなされており、アメリカのトレンドでは最高で第5位にまで上がっていた。なお、エアー監督は本件について、Twitterで反応を示しており、悲しげな表情の絵文字とともに、「なぜですか?」という言葉を添えている。
Why? 🥺 https://t.co/0oJrRv54Av
— David Ayer (@DavidAyerMovies) March 22, 2021
ちなみに『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズなどのジェームズ・ガン監督が新たに映画化する『The Suicide Squad(原題)』は、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』という邦題で、2021年夏に日本公開されることが決定している。
Source: Variety