バッキー役セバスチャン・スタン、キャプテン・アメリカ役落選の経験を語る ― 二代目襲名は「いつかやりたい」

映画『キャプテン・アメリカ』シリーズや『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)でバッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャー役を演じているセバスチャン・スタンは、かつてオーディションを受けた際、バッキーではなくキャプテン・アメリカ役を志望していたという。
米CNBCのインタビューで、セバスチャンは当時を振り返り、その経験をどう受け止めたかを未来の俳優たちに向けて語った。
「なるべく個人的に捉えないように」
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)の制作以前、セバスチャンはキャプテン・アメリカ役のオーディションに挑戦し、「役柄にふさわしくない」という返事を受け取っていたことを明かした。その代わりに、セバスチャンはキャプテン・アメリカではなく、その親友であるバッキー・バーンズ役に選ばれている。この結果を彼は「正解だった」として、バッキーという役柄は自分にとってキャプテン・アメリカ以上に良い役だったと話しているのだった。
数々のオーディションに落選した経験を、セバスチャンはどのように乗り越えてきたのか……。
「自分が拒否されることへの向き合い方を学べるよう、なるべく物事を個人的に捉えないようにするんです。たくさん“ノー”という言葉を聞きますが、それでもいい。たとえ何をしていようとも、そのことをきちんと考えるんですよ。」
あくまで落選の事実についてもストイックに向き合っていくセバスチャンのスタンスは、“忍耐”という言葉で言い換えることができるだろうか。いまや映画界が注目する俳優となったセバスチャンは、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2018)などマーベル映画以外にも数々の作品に出演。バッキー・バーンズ役として、マーベル・スタジオとは合計9本の出演契約を交わしている(『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は5本目)。
ところでキャプテン・アメリカ役を演じているクリス・エヴァンスは、「追い出される前に電車を降りたい」と述べて、2019年公開『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』で役柄から卒業する意向。コミックにはバッキーがキャプテン・アメリカを襲名する展開があることから、今後、映画でもバッキーがキャプテン・アメリカとして活躍する展開を予想する声も少なくない。
かつてキャプテン・アメリカ役を志望したセバスチャンは、いずれ起こるかもしれない襲名の可能性をどう捉えているのか……。2018年2月、イベントのトークに出演した彼は「いつかやってみたい」と述べつつ、慎重に言葉を選んでみせた。
「(キャプテン・アメリカ役は)もちろん、いつかやってみたいですよ。そんな日が来るのかわかりませんし、僕が演じたら、みなさんの知るキャプテン・アメリカとはまるで別物になると思いますけど。今のキャプテン・アメリカと同じものは演じられませんよ、別の人物ですから。[中略]可能性はあると思いますけど、ちゃんと筋を通さなくてはいけないし、もう少し時間が必要かもしれませんね。」
ちなみにファルコン役のアンソニー・マッキーは、二代目キャプテン・アメリカとして「セバスチャン・スタンだったら、良いキャップになれると思う。でも、そうしたらバッキーがいなくなっちゃうよね」と話していた。おなじみのキャラクターがおなじみの姿で登場しなくなってしまうというのは、確かにすごく寂しい……。
Sources: CNBC, ComicBook.com
Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore