『スタンド・バイ・ミー』キャスト、吹替声優まとめ ─ 青春映画の金字塔をもう一度

♪When the night has come… ベン・E・キングによる主題歌も心に残る、今なお愛される青春映画の金字塔『スタンド・バイ・ミー』(1986)。スティーヴン・キングの短編小説『死体』を原作にロブ・ライナー監督が映画化した本作は、小さな田舎町を舞台に、心に小さな傷を持つ少年たちが、町から離れたところに列車の轢死体が放置されているという噂を聞き、二日間の冒険の旅に出る物語だ。
少年たちの役を演じたのは、リバー・フェニックス、ウィル・ウィートン、コリー・フェルドマン、ジェリー・オコンネル。この度、不朽の名作の再鑑賞の助けとして、メインキャスト・吹替声優をまとめた。この記事で気になるキャストをチェックしよう。
ウィル・ウィートン(コーディ役)

1972年、アメリカ・カリフォルニア出身。『ロングウェイ・ホーム』(1981)に俳優として映画に初出演し、『スタンド・バイ・ミー』でコーディ役に抜擢されて一躍有名となる。その後、1987年から1990年にかけて「新スタートレック」に、ウェスリー・クラッシャー役として出演していた。
それ以降も俳優として継続的に活動しており、「ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則」(2007-2009)では本人役としていくつかのエピソードに登場。そのほかには、『トイ・ソルジャー』(1991)『フラバー』(1997)『ネメシス/S.T.X』(2002)などがある。
吹替版声優 土井美加
コーディ役の声優を担当したのは、声優だけでなく女優としても活躍する土井美加。ジュリア・ロバーツやメグ・ライアン、ジョディー・フォスター、サンドラ・ブロック、シガニー・ウィーバーなどの女優の吹替を担当。アニメ作品としては、「ONE PIECE」コビー役、「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」高荷恵役、「花より男子」道明寺楓役などの声をあてている。
リバー・フェニックス(クリス役)

1970年、アメリカ・オレゴン出身。弟は『ジョーカー』(2019)などで知られるホアキン・フェニックス。幼い頃からCM・テレビ出演を重ね、1985年にイーサン・ホーク共演の『エクスプロラーズ』でスクリーンデビューを飾った。スティーブン・キング原作の映画『スタンド・バイ・ミー』のクリス役で一躍名を知られるようになる。その後、『モスキート・コースト』(1986)でハリソン・フォードと親子役で共演。『旅立ちの時』(1988)でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされるなど、順調にキャリアを積んでいく。1989年には『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』でハリソン・フォード扮するインディ・ジョーンズの少年時代を演じた。以降、『殺したいほどアイ・ラブ・ユー(1990)『恋のドッグファイト』(1991)『マイ・プライベート・アイダホ』(1993)で立て続けに主演を務めた。『ダーク・ブラッド』の撮影中、薬物摂取による心臓発作を起こし、そのままこの世を去った。23歳だった。リヴァーの死により、お蔵入りとなっていた『ダーク・ブラッド』は2009年に製作が再開され、2013年にオランダ映画祭で公開された。
吹替版声優 高山みなみ
1964年、東京都出身。『名探偵コナン』の江戸川コナン役で知られる。そのほか『魔女の宅急便』のキキや『忍たま乱太郎』の猪名寺乱太郎、『ドラえもん』スネ夫のママ役など、人気作品の声優を務める。ハリウッド作品の吹替は、主に、『ワイルド・スピード』『バイオハザード』シリーズのミシェル・ロドリゲスや『チャーリーズ・エンジェル』シリーズのルーシー・リューの声を担当。『スタンド・バイ・ミー』のリヴァー・フェニックスをはじめ、『危険な遊び』(1993)『フリッパー』(1996)のイライジャ・ウッドなど、男性の吹替も行う。
コリー・フェルドマン(テディ役)

1971年、アメリカ・ロサンゼルス出身。『タイム・アフター・タイム』(1979)で映画初主演を果たし、『13日の金曜日・完結編』(1984)にて一躍有名となる。『グレムリン』(1984)『グーニーズ』(1985)にて個性的な少年役を演じてさらに脚光を浴びることになり、『スタンド・バイ・ミー』で国際的に知名度を高める。その後も俳優としてテレビシリーズ、映画に多く出演しており、『ロストボーイ』(1987)『メイフィールドの怪人たち』(1989)などがある。
吹替版声優 水原リン(真山 亜子)
少年役から、ハスキー声を生かした老女役を演じることの多い水原は、「ちびまる子ちゃん」杉山くん役、「こげぱん」主人公役、「ONE PIECE」ニョン婆役などを担当している。
ジェリー・オコネル(バーン役)

1974年、アメリカ・ニューヨーク出身。10歳の頃からCMなどに出るようになり、『スタンド・バイ・ミー』でスクリーンデビューを華やかに飾った。その後は、天才子役として数々のテレビドラマや、映画に出演している。代表作としては、『ジョーズ・アパートメント』(1996)『ザ・エージェント』(1996)『スクリーム2』(1997)『カンガルー・ジャック』(2003)『ピラニア3D』(2010)などがある。アニメ「スタートレック:ローワー・デッキ」(2020-)では声優も務めており、プロデューサーや脚本家としても活躍中だ。
吹替版声優 亀井芳子
バーン役の吹替を務めた亀井芳子は、アニメだけでなく、『インディ・ジョーンズ』シリーズや、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズなど様々な洋画の吹替も担当している声優だ。アニメ作品の代表作としては、「スーパーフィッシング グランダー武蔵」ユン役、「十二戦支 爆烈エトレンジャー」モンク役、「ヤマトタケル」主人公役、「レレレの天才バカボン」バカボン役、「へろへろくん」バリバリ役、などがある。
キーファー・サザーランド(エース役)

1966年、イギリス・ロンドン出身。幼い頃からテレビや舞台などに出演し、『ニール・サイモンのキャッシュ・マン』(1983)にてスクリーンデビューした。同作は実の父親、ドナルド・サザーランドが出演していたことでも知られる作品だ。『スタンド・バイ・ミー』でエース・メリル役を熱演して一躍有名となる。
その後は、『ヤングガン』シリーズや、『フラットライナーズ』(1990年)でさらに知名度を上げていく。1990年以降は人気が徐々に低迷してしまうも、「24 -TWENTY FOUR-」(2001)にてジャック・バウアー役で主演を務め、再び世界中で脚光を浴びることに。同作品で、ゴールデングローブ賞主演男優賞に輝いた。以降、「サバイバー: 宿命の大統領」(2016-2019)など、コンスタントにドラマや映画に出演し続けており、次回作としては、ジョン・レクア&グレン・フィカーラによるスパイドラマシリーズが待機中だ。
吹替版声優 森川智之
トム・クルーズをはじめ、ユアン・マクレガーやアダム・サンドラー、キアヌ・リーブス、ブレンダン・フレイザー、ジュード・ロウ、クリス・オドネル、オーウェン・ウィルソン、マーティン・フリーマン、コリン・ファレルなどの吹き替えを主に担当している森川智之。アニメ作品としては、「蒼き伝説シュート!」神谷篤司役、「地獄先生ぬ〜べ〜」玉藻京介役、「遊☆戯☆王」城之内克也役、「犬夜叉」奈落役、「Devil May Cry」ダンテ役、「戦国BASARA」片倉小十郎役、「キングダム」李牧役など錚々たる名役を演じている。
ジョン・キューザック(デニー役)

1966年、米イリノイ州出身。父親はドキュメンタリー映画製作者のディック・キューザック。兄弟とともに幼い頃から劇団に所属し、17歳のとき、『恋のスクランブル』(1983)で映画デビューを飾った。『スタンド・バイ・ミー』では、主人公ゴーディの亡き兄デニー役で出演。その後は、『セイ・エニシング』(1989)『シン・レッド・ライン』(1998)『マルコヴィッチの穴』(1999)『大統領の執事の涙』(2013)など、継続的に映画に出演を重ねた。90年代からは、脚本や製作を務めるようにもなる。2020年にはAmazon Studiosの「ユートピア~悪のウイルス~」で初のドラマ本格出演を果たした。
吹替版声優 坂口賢一
1965年、熊本県出身。代表作は「忍たま乱太郎」灰州井溝(初代)役や軽井居留守役。洋画の吹替では、『ターミネーター』(1984)のビル・パクストンや『モータル・コンバット』(1995)のライデン役クリストファー・ランバートなど。海外アニメ作品の吹替も担当しており、「くまのパディントン」のマレー役をはじめ、「タンタンの冒険」「ライオン・キングのティモンとプンバァ」などに出演した。
リチャード・ドレイファス(作家役)

1947年、アメリカ・ニューヨーク出身。舞台役者として名声を得た後、映画作品としては『スタンド・バイ・ミー』のほか、ジョージ・ルーカス『アメリカン・グラフィティ』(1973)や、スティーブン・スピルバーグ『ジョーズ』(1975)『未知との遭遇』(1977)など錚々たる監督たちの作品に出演している。
『グッバイガール』(1977)ではアカデミー賞主演男優賞に輝く。俳優としての地位を確たるものにして以降は、『張り込み』シリーズをはじめ、『オールウェイズ』(1989)『ポセイドン』(2006)『RED/レッド』(2010)『ポーラー 狙われた暗殺者』(2019)などに出演している。
吹替版声優 野島昭生
『マイ・インターン』(2015)『ダーティ・グランパ』(2016)『ジョーカー』(2019)などでロバート・デ・ニーロの吹替を担当してきた野島昭生は、本作では作家役の声を担っている。そのほか吹替としては、ジョン・ハードやブルース・デイヴィソンなど数々の俳優を担当しており、「ナイトライダー」(1982-1986)人工知能K.I.T.T.役、「CSI:科学捜査班」(2000-2015)ギル・グリッソム役の声を当てた。アニメ作品としては、「Dr.スランプ アラレちゃん」Dr.マシリト役などがある。
『スタンド・バイ・ミー』キャスト/吹替声優
キャラクター名 | キャスト | 日本語吹替声優 |
ゴーディ・ラチャンス | ウィル・ウィートン | 土井美加 |
ゴーディ(大人)/ナレーション | リチャード・ドレイファス | 野島昭生 |
クリス・チェンバーズ | リヴァー・フェニックス | 高山みなみ |
テディ・ドチャンプ | コリー・フェルドマン | 水原リン |
バーン・テシオ | ジェリー・オコンネル | 亀井芳子 |
エース・メリル | キーファー・サザーランド | 森川智之 |
ビリー・テシオ | ケイシー・シーマツコ | 坪井智浩 |
デニー・ラチャンス | ジョン・キューザック | 坂口賢一 |
チャーリー・ホーガン | ゲイリー・ライリー(英語版) | 真殿光昭 |
アイボール・チェンバーズ | ブラッドリー・グレッグ | 高木渉 |
ビンス・デジャルダン | ジェイソン・オリヴァー | 吉田孝 |
ゴーディ父 | マーシャル・ベル | 佐々木勝彦 |
ゴーディ母 | フランシス・リー・マッケイン | 定岡小百合 |
雑貨屋の主人 | ブルース・カービー | 稲葉実 |
マイロ・プレスマン | ウィリアム・ブロンダー(英語版) | 長島雄一 |
グランディ市長 | スコット・ビーチ | 稲葉実 |
DJボブ・コーミア | マット・ウィリアムズ | 堀内賢雄 |
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