『スター・トレック』映画第4作が再始動、主要キャスト続投の方針 ─ 「レギオン」ノア・ホーリーが脚本・監督に就任へ

J・Jエイブラムス製作、映画版『スター・トレック』シリーズ第4作(タイトル未定)の企画がふたたび動き出した。人気ドラマ「FARGO/ファーゴ」(2014-)「レギオン」(2017-2019)を手がけるノア・ホーリーが脚本・監督を務めるという。米Deadlineが報じた。
報道によると、『スター・トレック』シリーズの製作を務めるパラマウント・ピクチャーズとノア・ホーリーは契約交渉の最終段階にあるとのこと。『スター・トレック』(2009)以来の「ケルヴィン・タイムライン」3作品に携わってきたJ・J・エイブラムスは引き続きプロデューサーとして参加し、ホーリーもプロデューサーを兼任するという。J・Jの製作会社Bad Robot Productions、ホーリーの製作会社26 Keys Productionsも携わる。
ホーリーが手がける『スター・トレック』第4作は、ケルヴィン・タイムラインの流れを汲む作品となり、米Varietyによれば、過去3作品のキャストであるクリス・パインやザッカリー・クイント、ゾーイ・サルダナ、サイモン・ペッグ、カール・アーバンらも続投する見込み。しかしながら、パインは以前第4作への出演を報酬額の問題で見送ったといわれているだけに、無事に再び契約が結ばれるか続報が待たれる。
当初『スター・トレック』第4作は、パイン演じるジェームズ・T・カークと、クリス・ヘムズワース演じる父親のジョージ・カークをめぐる物語として構想されていた。ところがパイン&ヘムズワースが出演交渉の段階でパラマウント側と決裂したことで企画は保留となり、監督を務める予定だったS・J・クラークソンも離脱。このたび、パラマウントが新たなプロットで第4作の実現に向けて動き出したため、J・D・ペイン&パトリック・マッケイによる以前の脚本はお蔵入りになるとみられる。
緻密な構成と巧みなストーリーテリング、凝った映像演出など、「ファーゴ」「レギオン」でありあまる才能を世界中に見せつけたホーリーは、ナタリー・ポートマン主演映画『ルーシー・イン・ザ・スカイ(原題:Lucy in the Sky)』で映画監督デビューを果たしたばかり。小説家としても『晩夏の墜落』(ハヤカワ・ミステリ文庫刊)などのベストセラーを発表しており、ジャンルを越境して、今後さらなる活躍が期待されるクリエイターだ。マーベル・コミックの人気ヴィラン、ドクター・ドゥームの単独映画を執筆したことも明らかになっているが、こちらはマーベル・スタジオによって実現の可否が検討されており、現在は企画保留状態にある。
なおパラマウントは、クエンティン・タランティーノ原案による『スター・トレック』新作映画(タイトル未定)も企画しているが、こちらはホーリーによる第4作とは異なる企画。タランティーノ自身が監督を務めるかどうかも不明とあって、こちらの進捗が明らかになるのはもう少し先となりそうだ。