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「スター・ウォーズ」続3部作、第1弾は早ければ2020年公開か ― 『最後のジェダイ』ライアン・ジョンソン監督作品

ライアン・ジョンソン
Photo by Dick Thomas Johnson https://www.flickr.com/photos/31029865@N06/25070162628/

映画「スター・ウォーズ」の新たなる3部作、その第1弾が早ければ2020年にも劇場公開される可能性が浮上してきた。
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)に始まった“新3部作”は、2019年公開『エピソード9(仮題)』にて完結。つづく新たな3部作(以下、続3部作)では、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)のライアン・ジョンソン監督が制作統括を担当、第1弾の脚本・監督を務める。

ライアン監督と長らくパートナー関係を結んでいる映画プロデューサーのラム・バーグマン氏は、『最後のジェダイ』のほか、続3部作でもプロデュースを担当する。イスラエルのメディア、FROM THE GRAPEVINEのインタビューで「第1弾の公開予定は?」と問われると、言葉を選びつつこう応じた。

「まだわからないので言えません。たぶん2年以内には。まだ(企画は)初期段階なんですよ。」

しかしながら、制作に膨大な予算と期間を投じる「スター・ウォーズ」の場合、いまだ構想段階の作品を約2年後に劇場公開するというスケジュールはいささか非現実的だ。『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が2019年12月に公開されるため、続3部作の始動は早ければ2020年の同じ頃になるということだろうか。その場合、非常に駆け足の制作スケジュールになることは今から間違いない。

そもそも今回のインタビューでラム氏も述べているように、「スター・ウォーズ」続3部作はスカイウォーカー・サーガではなく、「全員が新しいキャラクターで、すべてが新しい」ストーリーになる予定だ。これは創造主ジョージ・ルーカスが1977年に『新たなる希望』を作って以来の大きな取り組みとすらいっていいわけだが、その構想をごく短期間で進めるとすれば準備不足の懸念もある。現に2018年4月の時点で、ライアン監督はまだ構想を練っている段階だと明かしていた。

構想や制作スケジュール以外に、米国でにわかにささやかれている「スター・ウォーズ疲れ」の声も心配だ。『最後のジェダイ』から約5ヶ月後の米国公開となった『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)は、単体の映画としては上々の成績だが、映画史に残る「スター・ウォーズ」の最新作であること、巨額の予算が投じられた超大作であることを鑑みれば完全に想定外の低調ぶりを示している
ただしディズニー/ルーカスフィルムは『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の公開までに原因の分析を行うため、場合によっては今後の計画に変更が生じる可能性も否めない。『ハン・ソロ』の状態を受けてもなお、ルーカスフィルムは本当に『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』から間髪入れずに続3部作を始動させるのか……。

優れたクオリティと興行成績を両立させるため、ここは「2年後」と言わずじっくりと腰を据えて映画を作ってほしい、そう考えているファンはきっと多いことだろう。まったく新しい内容になる続3部作は、賛否両論を生んだ『最後のジェダイ』以上に「スター・ウォーズ」の未来を左右するものとなるはずなのだ。

Source: FTG
Eyecatch Image: Photo by Dick Thomas Johnson

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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